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2010年2月14日日曜日

15日・「品格」とは?-その2-

















「品格」についてーその2-

 
現在の大相撲においては、横綱は、全ての力士を代表する存在であると同時に、神の依り代であることのとされている。横綱は、天下無双であるという意味を込めて「日の下開山」(ひのしたかいざん)]と呼ばれることもある。と、前回書いた。そして大関が横綱に推薦される基準は、

(横綱推薦基準)
 
横綱審議委員会における横綱推薦基準は次の通りで、いずれも出席委員の3分の2以上の多数決によって決議すると内規で定めている。
1.品格、力量が抜群であること
2.大関で2場所連続優勝した力士を推薦することを原則とする
3.2場所連続優勝に準ずる好成績を上げた力士を推薦することができる
とある。しからば「横綱」に要求される「品格」は、とてつもなく高い次元をいう事が理解できたが、
今後はおそらくこれを満たす横綱が誕生するのか、はなはだ疑問である。

このように「横綱」とは、相撲道に精進した最高位の相撲取りを指して言う言葉であり、相撲はあくまでも伝統ある国技としての「相撲道」であり、プロレスや格闘技とは異なる。その精神は武士道に通じるものがあり、武道と同じである。

ことのついでに、「」に少し触れておきたい。

☆武士道・柔道・相撲道・武道  ☆茶道・書道・華道・芸道・歌道等々
「道」は、通り道、人として守るべきみち、の意味があり、道徳、正道、邪道、があり、道を究める道場があり、教えは道教、専門の技芸や学問を究めるのは、先にあげた茶道や華道、書道等である。   
そこで今回の「朝青龍」の引退事件を受けて、賛否両論の意見がでている。
そこには、横綱の「品格」問題が大きく絡んでくるので、それを念頭に置いたうえでお読み下さい。

◎誰が横綱の品格を問えるのか?

 朝青龍の今回の泥酔暴行騒動も弁解の余地はない。引退もやむなしである。ただ一点、朝青龍を「横綱の品格」を持ち出して声高に糾弾するのはどうなのだろう。 国技といわれる大相撲の横綱は、単なる相撲の王者ではすまされない。若くして、心技体の充実を求められ、土俵上でも私人としても「品格」を期待される。
 
栃若時代を築いた栃錦、若乃花(初代)、柏鵬時代の柏戸、大鵬にはそれぞれ横綱としての威厳があった。同時に地位への使命感、緊張感が漂っていたように思う。「横綱の品格」とは、一種、抑制の美しさではないだろうか。

154キロ、幕内平均体重の朝青龍は体力的に恵まれていたわけではない。「土俵では鬼になるという気持」で闘争心をかき立ててきた。強くなりたい一心で、「品格」など眼中にないまま、最高位に上り詰めた。奔放な朝青龍は最後まで「横綱の品格」を理解できなかったのではないか。

お茶の水女子大の藤原正彦名誉教授が指摘するように、戦後日本は経済成長と引き換えに、国を挙げて「品格」を捨ててきた。忍耐、誠実、慈愛、勇気、惻隠…日本人の美徳の多くを失ってきた。

朝青龍に「品格」を教え込むなら師匠の高砂親方の役目だったという声がある。大関止まりの高砂親方では無理というなら協会全体で教育すべきだったという批判もある。しかし、国ごと「品格」を失ったのだ。誰が教えられただろうか?

 社会全体が自らを棚にあげ、消えうせようとしている倫理規範をひとり日本相撲協会に期待し、横綱に求めるのは酷というものだ。マスコミにしても然りである。

 奇しくも、朝青龍が引退会見をしたその日、政治資金規正法違反で不起訴となった政権与党の幹事長は政治的、道義的責任をとる気はなく、ほおかむりを決め込んでいる。この国で「品格」を問われ、たじろがない人がどれくらいいるだろう。朝青龍に問う「品格」はブーメランとなって自分たちに帰ってくる…。
 
モンゴルの大草原からやってきた16歳の少年は、負けん気と卓抜した身体能力で角界の頂点を極め、「品格」より何より、ヤンチャなまま、土俵の外へ飛び出してしまった。「土俵では鬼になる」さらば朝青龍よ!憎めない悪ガキの性格は捨てられないだろうから、角界以外のところで大いにその個性を発揮し頑張って欲しい!!!

「親方の責任」

当の本人はハワイでゴルフを楽しんでいるらしいが、番組は今朝(2月8日)も「横綱の品格」をとり上げる。「女性の品格」「親の品格」の著者、坂東眞理子・昭和女子大学学長の話を軸に据えた。

「自分だけがよければいい、強いものが威張って当然だ、弱肉強食とかいう風な考え方をしないこと、そういった心の持ち方が品格」と坂東は言い、「どのような立ち居振る舞い、どういう言葉づかい、どういう服装をするか、という形を整えることによってそれを示す。少なくとも日本の相撲ファンの人たちが期待するような立ち居振る舞いをしないという意味で朝青龍は品格がなかった」と述べる。

そして、「具体的にどうしなければいけないかということを、信頼できる人から、丁寧に納得できる形で教えてもらう機会がなかったのではないか。親方の責任だと思う」とした。

 問われる角界の教育力
以上を聞いていたスタジオ陣の見解はというと、
松尾貴史「範たる存在としていてほしいという気持ちで、横綱に敬意を払いたいからこそ、ちゃんとしてほしいと彼に要求してきたところがある」、
吉永みち子「いっしょに考えてあげる人がいなかったのだろう。土俵に上がれば鬼になる、精一杯、相撲をとるというのはみんなそうだ。そうしながらも、負けた相手に敬意を払うとか、そういうことを一番一番やっているうちに、品格は自然と身について行く」、
若一光司「相撲界全体の教育力が問われている」。 教習所長就任が決まった貴乃花新理事の役割は重い。

◎テリー伊藤・    
 
朝青龍の態度については、ぼくも批判的だったけど、(いざこうなると)『えー、辞めちゃうの?』って、ちょっと気の抜けた気持ちもどっかにあると思うんだよね。ホントにこういうカタチで良かったのかな」
協会側が違うカタチで、もっと積極的に動いてもよかったのではないか――というのが
テリーの考えだ。「たとえば、優勝を取り消して、何か月か出場停止にして、反省の機会を与えるとか」

ただ、それがベストだった――というほどの確信はないようで、テリーは「世の中の人はどういうふうに思ってるのかな」と呟くように付け加えた。
こうもいった。「本当に何もない国モンゴルの大草原の少年を、横綱にまでしてくれたことに感謝してます」。最後は明るくカメラに手を振った。

力では群を抜いていた。16歳でスカウトされ、明徳義塾へ入学。3年で大相撲入り。2001年の初土俵から2年で幕内。25場所での横綱昇進は史上最速記録だった。先の初場所で歴代3位となる25勝、親方・協会の責任は?
一方で、度重なる「厳重注意」。怪我の治療に帰っていたモンゴルで、サッカーに出ていたことがわかり、前代未聞の2場所出場停止。しかし、復帰したとたんに優勝。そこでのガッツポーズでまた、厳重注意……。

 だから、人気だったのだ。やんちゃでワルで、ここぞというときに勝つ。現代的だったのだ。自身も「思ってもいなかった」といったが、こんな形での引退を惜しむ声は多い。まだ29歳だ。

 
 避けられなかったのか。
与良正男が、「親方や協会の責任はどうなんだ」といった。ここだろう。若貴時代のあとを、1人で横綱を張っていた朝青龍に文句をつける人はいなかった。

杉山邦博は、「彼のキャラクターなら、いろんなところで生かされるでしょう
みのもんたが、「横綱、スタジオに来て。あとゆっくり飲みましょう」(笑い)

あらためて「横綱の品格」とは何かを考える。はたしてそんなものが、現代の若者を引きつけるだろうか。すでに幕内上位は、外国人力士が大半を占めているのだから……。
25回の優勝。この間05年には年間6場所全制覇もやった。

【朝青龍引退】前横審委員の脚本家、内館牧子さん「ベストの選択に安堵」

 引退表明した朝青龍関が問題行動を起こした時に苦言を呈してきた前横綱審議委員の脚本家、内館牧さんは4日、自筆で以下のコメントを発表した。
 朝青龍が自ら引退したことはベストの選択だったと思います。「出処進退は自ら決める」というのは角界の

 美意識でもありますし、横綱たる者がいかなる処分でも勧告されて従うのは恥ずかしいことです。「天敵」と呼ばれた私ですが、この選択に安堵(あんど)しております。今後、日本であれ他の外国であれ、どこかで何かの仕事をなさるでしょうが、その際、その国とその業界、及びその仕事に対し、敬意を払うことを忘れないでほしいと思います。朝青龍は日本に、角界に、そして相撲という仕事に、敬意が欠けていた。それを持てば、彼のよさがもっとあらわれ評価がもっと上がると信じます。と・・・



       




           
 横綱審議委員会けいこ総見、稽古を終え横審席の内館牧子委員の肩を抱く横綱・朝青龍
 
 引退騒動のテレビに姿を見せなかった細木数子と野村沙知代の反応【朝青龍引退】
 朝青龍の引退でテレビはこの話題一色。朝青龍と交流があるタレントや有名人がコメントしていたが、当日は大の“応援団”の2人の大熟女の名前がなかった。言わずと知れた細木数子(71)と野村沙知代(77)だ。大騒ぎの中で、メディアが2人の名前を失念し、取材しなかったのかもしれないが、気になるのが2人の反応である。

 細木は約2年間テレビから遠ざかり、今年元日放送の関西テレビの特番で“復帰”。テレビに出てもOKだ。かつて朝青龍が謹慎中にもかかわらず、細木は自分の番組でオファーを出し、収録して問題になったり、08年には大相撲のモンゴル巡業にわざわざ出かけて映像を撮られるなど親密ぶりは随一である。

 今回も朝青龍から暴行騒動の相談を受けていたともっぱらだが、週刊誌の取材に対しても「関係ないじゃない」となぜか素っ気ない。目に入れても痛くないほどかわいがっているのに解せない。

 一方のサッチー。NHKでゲスト解説した野村前楽天監督と初場所の観戦に出かけて朝青龍とハグ。朝青龍は、発起人になった28日の野村前監督の記念パーティーはドタキャンするしかなく、サッチーが「日本人は騒ぎすぎ」とフォローした。だが、4日の引退報道ではお呼びがかからず、翌5日にスポーツ紙にコメント。「朝青龍が好きでした」とした上で引退の原因を「そもそもは高砂親方の指導力の欠如、監督不行き届きでしょ」と朝青龍を精いっぱいかばった。

 いずれにせよ、朝青龍のことを知り尽くした2人の顔がなかったことは残念。機会があれば引退の真相をぜひ語ってほしいものだ。

 一方、「政界」はどうか?

 政界に目を転じればどう何だろうか?鳩山由紀夫首相小沢一郎幹事長の二人とも、政治資金疑惑についての説明は、言ってる本人が国民によく理解してもらおうとして喋っているのか、それとも国民を煙に巻こうとしているのか?果たしてこと真相が全くもって分からない、理解に苦しむ。ミソギも何も、あったものじゃあない!(日本テレビが12~14日に行った世論調査で、鳩山内閣の支持率は39.0%と、先月よりさらに6.8ポイント下落。「支持しない」と答えた人は45.6%(前月比6.6ポイント上昇)で、政権発足後、初めて不支持が支持を上回った。これは、民主党・小沢幹事長の政治資金をめぐる事件が影響していることは間違いない。小沢幹事長の「不正なことをしていないことが明白になった」などの説明に「納得しない」との答えは86.0%、また、「幹事長を辞任する必要がある」は76.4%に達している。)

一体、政界というところはどうなっているのか?政界の「品格」、政治家の「品格」こそが問われて然るべきだと思う。

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最後に横綱「朝青龍」を引退で失くした相撲界について、A新聞は、次のように結んでいる。この記事を朝青龍事件と相撲界の総括としたい!

「朝青龍引退で失ったもの!」・2010年2月13日

 不祥事から引退した元横綱の朝青龍(29)。純粋に土俵のことだけで評価すると、どんな力士だったのか?。

 1999年の角界入り当初は押し相撲だった。来日前に経験したモンゴル相撲は土俵がなく、押し出し、寄り切りなどがない。だが日本の相撲で強くなるには相手を押す力が不可欠だ。押し込む圧力があるからこそ十分な形でまわしを取ることができ、投げも決まる。それに適応できた。

 その後、左利きの自分は左下手を持って相手をコントロールするのが盤石と気づき、左四つ右上手の形に。05年九州場所で年6場所完全制覇、7連覇の絶頂期を迎えた。

 三十路(みそじ)が近づいた最近が第3段階だった。突進力に陰りが見え、07年に横綱に昇進した白鵬との差が広がっていた。その中で歴代3位となる25度まで幕内優勝の数を伸ばせたのは、自身の得意な形に持ち込むことよりも、相手の力を封じることを優先する取り口に移行したからだ。

 例えば、怪力で番付を上げている栃ノ心戦。左上手を取られると力勝負に持ち込まれる。なので、相手の右側に回って攻め、自身の左で取るまわしは得意の下手にこだわらず、出し投げで崩して寄る。
 
 辛口で知られる相撲解説者の北の富士勝昭さん(元横綱)も、「ああなると栃ノ心は何も出来ない。朝青龍はまだ29歳。円熟の境地に達するのはこれからだ」と力士としての技量を評していた。

 相手以上にその相手の弱点を知り、着実に突く。そんな朝青龍は上位を目指す力士たちの壁だった。白鵬は横綱になったが、大関陣はふがいなく、次期大関候補の把瑠都、鶴竜は一度も勝てないまま。初顔には34連勝中だった。壁を突き抜ける力士が出てこそ、土俵が充実する。
 
「心」は備わっていない朝青龍だったが、自分の体力低下を頭に入れて、それを補うために相手の得意技を封じる「技」に人一倍熱心だったが、自分の得意になれないと勝てない相撲取からすれば、やはり強い横綱だった。「心」もはもちろん「技」についても、まだまだ学ばなければならないこたがある!このように、朝青龍の突然の引退は角界全体のレベル低下を招きかねず、喪失したものも大きい。

4 件のコメント:

  1. しげやん^^おはようございます
    そういえば朝青龍に応援している細木数子あの人こそ品格がほしいと思います。当たりもしない占いで偉そうにTVで怒り、芸能界でも五月蝿い人には自分の持っているものを放送中に与え物で人を釣るようなまねをしたり、atiti一番嫌いなタイプです。お金や物で相手はあるところまでついてくるけどお金なかったらついてくるかな??豪華な生活をみせたり自慢ばかり・・・・・占いも10万するって言うよそんなお金あったらatiti美味しいもの食べて服買うなぁ~^^
                    atiti

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  2. RE: atitiさん
    細木数子、わたしも余りいい印象は持ってません。
    自分があたかも相手より数段高いところから意見する、
    そういう印象です。自分がどれほどのものか、大した
    ものでもない癖に偉そうぶって・・・
    しげやんは、相手と同じ目線で、同じ高さでモノを言う。
    普段は、そう心がけていますから・・・

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  3. 相撲は国技といっても、歌舞伎に登場するお相撲さんは素朴で成り上がりみたいな人もいたと思います。
    暴力はよくないでしょうけど、相手の方はどんな人なんでしょうね。
    私はテレビをほとんど見ないので、世間の情報に取り残されているんですが・・・。

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  4. RE: meguさん
    かつて、大阪府知事を務めた太田知事(女性)大相撲の大阪
    場所の優勝者に優勝杯を自ら渡したくて、土俵に上りたがった
    のですが、土俵内は女人禁制といわれ、相当相撲協会に掛け合
    ったんですが、認められないずくで終わりました。
    いまでも女人禁制を貫いています。

    一方、横綱審議委員会委員を務めた脚本家の内館牧子氏、生来
    相撲が好きで、相撲道を研究するため、わざわざ東北大学大学
    院に入りなおしました。彼女と朝青龍とは、犬猿の仲で最後ま
    で和解することなく終わりました。彼女は横綱の「品格」問題
    には、極めて厳格でしたが、女人禁制の土俵に上がらせよとは
    言わないで任期満了で委員を引退しました。

    朝青龍が泥酔暴行した相手は、水商売業界の人でのりぴーこと
    酒井法子や合成麻薬で女性と一緒に吸引して、女性が苦しみだ
    したのをおっぽり出して死に至らしめた俳優の押尾学とかとも
    面識ある人物と云われています。
    背後に暴力団が絡んでいるようです。

    被害者は莫大な示談金をものにしたのか、警察や相撲協会の
    調査にも非協力的と聞いていますが、朝青龍側も泥酔を理由に
    よく覚えていないとしていました。そばに付け人が数名も付い
    ておってです。この点からも品格が問われました。しかも1月
    場所中の出来事でした。

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