いまNHK大河ドラマ「真田丸」で真田幸村親子が14年間の長きにわたって蟄居を命じられた「九度山」の地が観光客の人気が急上昇中であるが、紀州(和歌山)という地は戦国時代以降、豊臣秀吉・徳川家康公の間で「大坂」への要路として重要視されていたことが判る。というのも「和歌山城」の築城・歴代藩主の流れを見ていて、そのことがよくわかる。その一例として「和歌山城」の歴史をみれば、そのことがよくわかるというもの!
紀州(和歌山城)の歴史について |
和歌山城は、天正13年(1585)に紀州を平定した羽柴(豊臣)秀吉が弟の秀長に築城させたのが始まりです。その築城を担当したのが、築城の名人藤堂高虎でした。
その後、秀長の城代として桑山重晴が入り、慶長5年(1600)には関ヶ原の戦いで功をたてた浅野幸長が入城。そして、元和5年(1619)には徳川家康の第10男頼宣が入城し、紀州藩55万5千石の居城となり、以来、尾張・水戸と並び、徳川御三家のひとつとして長い歴史を刻んできました。
明治となってから和歌山城は和歌山公園として公開され、昭和10年には天守閣が国宝に指定されました。
その貴重な文化遺産は、昭和20年7月9日の戦災によりその英姿を一夜にして焼失してしまいましたが、市民の熱意と浄財によって昭和33年10月1日、天守閣は見事に再建されました。
その後も一の橋・大手門の再建や御橋廊下の復元はじめ、整備が続けられています |
このように紀州(和歌山)という地は、「豊臣」「徳川」両藩にとって所縁が深いと云うことになります。
---------------------
『真田十勇士』和歌山市ロケ 地元延べ約1500人エキストラも出演 !
真田幸村に仕えたと伝わる10人の家臣を描いた映画『真田十勇士』の一部ロケが1月24日から2月上旬、和歌山市で行われた。加太で映画のクライマックスとなる大坂夏の陣、和歌山城では徳川家康が登場するシーンを撮影した。県民ら延べ約1500人のエキストラも協力した。
『真田十勇士』は、戦国時代末期の十勇士の活躍を壮大に描くスペクタクル時代劇。監督は『劇場版SPEC』『20世紀少年』などを手がけた堤幸彦さんが務め、主人公の猿飛佐助を歌舞伎俳優の中村勘九郎、霧隠才蔵を俳優の松坂桃李、ヒロインの火垂(ほたる)を元AKB48で女優の大島優子が演じる。
真田十勇士の紹介
幸村と真田十勇士の伝説は、江戸時代より史実を参考に生まれた壮大な戦国物語です。
大坂の陣での活躍により幸村の生き様はドラマチックに伝えられています。
・「個性あふれる家臣」たち
・猿飛佐助さるとびさすけ
狩りに来ていた幸村にその能力を買われ家臣となる。
幸村が九度山にいる間諸国をまわり、旅をしながら仲間と出会っていく。
・霧隠才蔵きりがくれさいぞう
父は浅井長政の家臣。
浅井家再興の軍事資金集めのため山賊となるが、仲間集めの旅をしている猿飛佐助と出会い、忍法比べで対決ののち仲間となる。
・海野六郎うんのろくろう
真田家の重臣であった海野氏出身の武士。
十勇士の中では最古参。
大坂夏の陣では徳川方に突入した先鋭部隊のひとり。
・穴山小助あなやまこすけ
武田家滅亡後父が小助を連れ戦場を渡り歩く浪人となり、幸村の郎党となる。
幸村と共に九度山に落ち、大坂夏の陣で家康の本陣に切り込み壮絶な最後を遂げる。
・筧十蔵かけいじゅうぞう
鉄砲部隊を組織して狙撃など銃術戦を行う、十勇士の中では異色の存在。
由利鎌之助と共に西国を旅して、情報を収集する。
・三好清海入道みよしせいかいにゅうどう
浪人時代に親戚である真田氏を頼り家臣に。僧侶の姿で重い鉄棒を振り回す豪傑。
大坂夏の陣で弟と共に徳川父子を討とうとして失敗し、切腹する。
・三好伊三入道みよしいさにゅうどう
由利鎌之助と共に鈴鹿山中で山賊になっていたところ、兄である三好清海入道の誘いを受け、幸村の家臣に。
大坂夏の陣で兄と共に徳川父子を討とうとして失敗し、切腹する。
望月六郎もちづきろくろう
九度山真田屋敷の留守居役として幸村の近くで生活したという設定も。
大坂夏の陣で壮絶な最後を遂げる。
・由利鎌之助ゆりかまのすけ
伊三入道と共に幸村の家臣に。
鎖鎌を振り回し敵をなぎ倒す豪傑であり、槍の達人でもある。
大坂夏の陣で海野六郎とは別部隊を作り活躍する。
・根津甚八ねづじんぱち
幸村が九鬼水軍の動きを探りに出かけた中で出会い、家来となる。
大坂夏の陣で徳川方と激闘を繰り広げ、討ち死にする。
--------------------------------------------------------------------------------------
同市観光課と県観光連盟が誘致した作品で、市が昨年7月に始めたロケ誘致支援補助金の対象作第1号。映り込む建物が少ない開けた場所で、山が青々としており、夏設定の撮影に適したことから、加太が選ばれた。
26日には中村や松坂ら俳優陣とともに、甲ちゅうを着たエキストラ約300人で合戦シーンを撮影。尾花正啓市長がかけつけ堤監督と製作の苦労話や同市の歴史、産業について言葉を交わした。
尾花市長は「監督と俳優陣が素晴らしく、迫力があった。軍をまとめた幸村の人物像にせまる意味でも、どんな映画になるか期待している」と話していた。
エキストラで徳川軍の武将役を務めた和歌山市の中野正太さんは「早朝から日暮れまでの撮影で寒さとの戦いでしたが、鎧(よろい)や兜(かぶと)を着れる貴重な体験ができた」と喜んでいた。
映画は9月に全国公開される。
写真上=加太で行われた大坂夏の陣の撮影。同下=撮影現場にかけつけた尾花市長(左)と堤監督(ニュース和歌山2016年2月6日号掲載)
以上