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2015年12月11日金曜日

遺族との裁判でブラック企業「ワタミ」の実態明かに・・・!(その1)

「ワタミ」で働いていた女子社員の過労死(自殺)は、すべて私の責任だ!とお話しした」 渡辺美樹氏との一問一答 !

 先日は、優秀企業の代表として「トヨタ自動車」と豊田章男社長を採り上げたが、われわれの社会には裏もあれば表もある、白もあれば黒もあるように人さまざまである。
 
従って先見性があり、リーダーシップに秀でた社長もおれば、ここに挙げた社長のように、『365日24時間、死ぬまで働け』というように社員を消耗品扱いするトップがおっても不思議ではない。

今回は反対にブラック企業の代表とされる「ワタミ」を採り上げてみよう。

渡辺美樹氏は8日、遺族との和解後、東京地裁前で記者団の取材に応じた。
一問一答は次の通り。

©  遺族との和解後、記者団の取材に応じる自民党の渡辺美樹参院議員=東京都千代田区、
 ――和解についてどう受け止めていますか

 「和解していただいて、やっと、直接おわびすることができた。よかったと思っている。                 (遺族には)『すべて私の責任だ』とお話しした」
 
――裁判の当初は、自身の法的責任を認めなかったのはなぜですか。

 「法的責任については解釈の違いの調整だった。もちろん道義的責任については『120%ある』と明言してきた。(裁判で)ご遺族のおっしゃっていることがもっともだと理解できた結果、すべて受け入れた」




©鬼気迫る表情:2013.7.26 07:07【過労死の国・日本-労組の存在意義】 入社2カ月で過労自殺した「ワタミ」の26歳女性社員…手帳に「気持ちが沈む。早く動けない。誰か助けて!!!

鬼気迫る表情で、亡くなった森美菜さんの無念を訴える父、豪さん=平成25(2013)年6月28日、東京都内(全国一般東京東部労組提供)

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「死ぬまで働け」・始発まで待機… ワタミ、当時の実態

「死ぬまで働け」――。そう唱えてワタミグループを急成長させた創業者の渡辺美樹氏(自民党参院議員)が、一転して過労自殺の責任を認めた。

  社員だった森美菜さん(当時26)が亡くなって7年。若者を使いつぶす「ブラック企業」という批判を受け、認めざるをえなくなった。

 「ワタミには、『365日24時間、死ぬまで働け』という言葉がある」「そうしろと言うのではない。そんな気持ちで、働いてほしいということだ」。渡辺美樹氏の著書の言葉だ。
 
 裁判で明らかになった、ワタミの実態はすさまじい。当時、森さんら新入社員が強いられた現実だ。


店の営業は深夜に及ぶ。終電以降もタクシーは使えないため、始発まで店内で待機した。
 仕事を終えて深夜帰宅した同じ日に、東京の本社で早朝研修があったこともある。
 
  研修では、渡辺氏の言葉をまとめた理念集を丸暗記する。満点をとるまでテストが繰り返された。休日にはボランティア名目の研修。渡辺氏の著作を読んで感想を書く課題もあった。これも勤務時間外にこなさないといけない。

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ワタミとユニクロ「ブラック企業」批判後の明暗を分けたものは何か?          

    2期連続の巨額最終赤字を計上し、2年前に320億円だった純資産が今年3月期には102億円   まで目減りしたワタミ。破綻を匂わす報道も出るようになった。ここまで厳しい見方をされる背景   には、会社低迷の「戦犯」である主力の居酒屋事業に復活の兆しがまったく見えず、迷走が続      いていることも大きい。


バッシング後も「ブラックではない」と強気の発言を繰り返した、ワタミ創業者の渡辺美樹氏。“ 改悛”の姿勢を示したユニクロの柳井会長とは対照的だ 
ワタミ前社長が、有名食品メーカーなどとコラボするなど「こだわりのメニュー」を前面に押し出した「高付加価値・高単価路線」を推進すると高らかに宣言したのは2014年頭のことだった。
 が、同年7月社長に就任した清水邦晃社長は早々にこの方針を覆し、値上げ以前の低価格帯へ戻すという「緊急対策」を打ち出す。

 高いながらも素材にこだわったメニューで、たしかに客単価は上がったが、客数が大幅なマイナスとなったからだ。

 この「先祖返り」が意味することは大きい。そもそもワタミは、「居酒屋=中年サラリーマンの憩いの場」だった1990年代に、「夕飯もとれる若者向け低価格居酒屋」というコンセプトを掲げて急成長し、外食産業の風雲児としてもてはやされた。あれから20年以上が経過しても結局はそこから脱却できない、ということをはからずも証明してしまったからだ。


   では、ここまでの「迷走」を招いた原因はなにかというと、さまざまな見方があるが、「ブラック企業としての烙印が重くのしかかっていることが一因」という声も多い。
 「和民はブラック」というイメージが定着したことで、客の足を遠ざけているというのだ。


  一般的に、「ブラック企業」イメージと売上高などの因果関係を示す客観的データは存在しないが、たしかにワタミに関しては興味深い数字がある。

  
 ワタミ前社長が、有名食品メーカーなどとコラボするなど「こだわりのメニュー」を前面に押し出した「高付加価値・高単価路線」を推進すると高らかに宣言したのは2014年頭のことだった。
 が、同年7月社長に就任した清水邦晃社長は早々にこの方針を覆し、値上げ以前の低価格帯へ戻すという「緊急対策」を打ち出す。

 高いながらも素材にこだわったメニューで、たしかに客単価は上がったが、客数が大幅なマイナスとなったからだ。

 この「先祖返り」が意味することは大きい。そもそもワタミは、「居酒屋=中年サラリーマンの憩いの場」だった1990年代に、「夕飯もとれる若者向け低価格居酒屋」というコンセプトを掲げて急成長し、外食産業の風雲児としてもてはやされた。あれから20年以上が経過しても結局はそこから脱却できない、ということをはからずも証明してしまったからだ。


   では、ここまでの「迷走」を招いた原因はなにかというと、さまざまな見方があるが、「ブラック企業としての烙印が重くのしかかっていることが一因」という声も多い。
 「和民はブラック」というイメージが定着したことで、客の足を遠ざけているというのだ。


  一般的に、「ブラック企業」イメージと売上高などの因果関係を示す客観的データは存在しないが、たしかにワタミに関しては興味深い数字がある。


  ワタミのブラックイメージが生まれたきっかけは2008年、入社3ヵ月の女性社員が自殺をしたことだが、この時点ではまだ、ネットや一部メディアが報じる「疑惑」だった。それが全国的に注目されるようになるのは12年2月、神奈川労働者災害補償保険審査官が「長時間労働による精神障害が原因」として労災認定をしたことが大きい。公的機関から「お墨付き」を得たことで「事実」として一気に報道件数がはねあがったのである。

 では、この年にワタミはどうだったか。外食産業総合調査研究センター調査によれば、12年の居酒屋・ビアホール業界の平均売上高は前年比1.5%減だったが、ワタミは3.8%減と業界水準を下回る落ち込みだった。

 しかも、特に落ち込みが激しいのは、「和民」(4.4%減)「わたみん家」(4.2%減)。《「和民」の女性社員・入社2か月後自殺 神奈川労働局 過労原因と労災認定》(NHKニュース2012年2月21日)などの情報のシャワーが、客足を遠ざけたというのは容易に想像できる。
                                              (以上)



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