石川遼選手が2年掛かりで辿り着いた夢の”マスターズ・ゴルフ・トーナメント”、遼くんの必死の挑戦は、またしても、マスターズの厚いカベに跳ね返された。
打ちのめされた失意の石川遼君はこの高い壁に、気力を取り戻し如何に再挑戦してくれるのか、これに対して女性との不倫スキャンダルで5ヶ月間のブランクを経てこの大会から復帰したゴルフの王者タイガー・ウッズは3日目を終えて第3位をキープ、王者の貫禄を示している(最終的には11アンダーで4位タイ、5月間のブランクと非難を跳ね返した実力はまさに世界の王者であることを改めて証明した)。
あすは優勝に大きく絡んでくる予想。果たして両者の精神力・実力の差はどこからくるものなんだろうか?興味が尽きない感がある。
(マスターズ開催のオーガスタ・ナショナル・GC.)
わたしの4月9.10日は特別な2日間であった。それは、挑戦2年目を迎える石川遼選手が、魔女が棲むというマスターズ・ゴルフ・トーナメントの舞台となるオーガスタ・ナショナル・GC.に如何に挑むか、ということであった。
昨年は特別招待をうけ出場したが、この大会がもつ一種独特の雰囲気に飲み込まれ、足が地につかない状態のなか、気がつけば成績が予選通過ラインを大きく超え、あえなく予選敗退、ことしは昨年度日本で賞金王となり、世界ランキング第30位という成績で自力でマスターズ出場権を手にした。
誰の目から見てもこの一年彼は精神的にも逞しくなり、世界ランキングも堂々の躍進ぶり、2010年に入り、国内のゴルフトーナメント開始前に米国の試合に出場し、それなりの成績をあげ、またマスターズに照準を当てて念入りに調整に励んできたことは、誰の目からみても頷けるやり方だったと考える。
そして、試合開始の初日のスコアーはイーブンPERで第32位タイ、この成績はまずは順調な滑り出し、と映った。わたしもTVで観戦すべく放送時間にあわせて早朝5時からTVに釘付けの2日間であったが、2日目の試合の後半の9ホールは、別人の石川遼君を見ている想いがした。誰もが予選通過を信じただろうに!
今年日本から参加した3選手のうち昨年このこの大会で4位の成績を挙げ、本年は無条件で出場した片山晋吾選手はこのコースを熟知し、過去抜群の成績をあげてきた選手だけに期待されたが全く振るわず不本意な成績で予選落ちした。
わずかに石川選手のライバルで同じく若手のホープ池田勇太選手(24)は、2日目大きくスコアを崩して後退したが、初日の目を見張る成績の貯金が幸いして、予選通過ラインすれすれで辛うじて決勝進出を果たしたのは、せめてもの救いであった。
それにしても石川遼選手の2日目試合後半の戦いぶりは、どれほどの大きなプレッシャーがかかり、われを見失ったのか、彼がこの屈辱から立ち直り、精神的にももっと逞しく成長をとげ、来年は自らの力でリベンジできるのか、彼の試合後の反省と心境を報道を通じて知りたいと思った。
そして、それにもまして凄いと思ったのはタイガー・ウッズ、例の女性不倫スキャンダルで自粛、5ヶ月間のブランクを跳ね返し、3日目を終えて第3位、最終日のきょうは逆転可能の位置にいる。この獲物を狙う豹にも似た動物的本能ともいえるカンとブランクを物ともしない精神力は、果たしてどこから来たものだろうか、石川遼選手とかけ離れたこの才能・精神力の秘密も是非とも知りたい謎である。
ハナシは替るが「涙の数だけ大きくなれる」とか「涙の数だけやさしつなれる」とかいわれるが、遼くんについても是非そうであって欲しい。なんといってもわれわれ「期待の星」に相違ないのだから・・・
2010年1月から綴ってきたブログをマイナーチェンジしました。09年にはアメリカで初の黒人大統領オバマが誕生し「CHANGE]という言葉が流行語となりましたし、わが国でも政権交替が行われました。 このブログでは歴史ある地元紀州の「温故」と「知新」に倣って、さらに一歩踏み込んだ「創新」を視点として「温故創新」を採り上げて参りましたが、「街おこし」に熱心に取り組まれておられる方々とも連携しながら、さらなる充実を図ってゆきたく、タイトルも[徒然なるままに地元の『温故創新』を訪ねある記]と、より視点を明らかにしました。 なにとぞ、従来にも増してご支援下さるようお願い申し上げます。
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4月12日・涙の数だけ大きくなれるーゴルフ・石川遼選手物語ー
「遼2年連続予選敗退」に涙/マスターズ・日刊スポーツ 04月11日
<米男子ゴルフ:マスターズ>◇2日目◇9日◇米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC(7435ヤード、パー72)
【オーガスタ(米ジョージア州)】石川遼(18=パナソニック)が、オーガスタに打ちのめされた。決勝ラウンド進出が現実味を帯びた14番からスコアを崩し、予選通過圏内で迎えた最終18番パー4でもボギーをたたき、2バーディー、6ボギーの76、通算4オーバー、148で1打及ばず、49位で2年連続の予選落ちとなった。
マスターズの想像以上の重圧に押しつぶされた18歳は、試合後「自分との闘いに負けた」と悔し涙を流した。 抑えていた感情が、一気に込み上げた。テレビのインタビュー終了後、解説を務めた中嶋常幸にねぎらいの言葉をかけられた。
その瞬間、石川は目を閉じた。うつむいて目頭を押さえ、あふれる涙をぬぐう。声が出ない。「ありがとうございます」。口だけ動かした。
石川 “頑張ったな”と思いたかったのに、思えなかった。それがすごく悔しい。自分の中の自分が、自分を崩していった。
オーガスタの何かにやられたわけではなくて、自分の中の闘いに、負けてしまった。
通算1オーバーで踏ん張り、14番パー4を迎えた。この時点で5ホールを残して30位。悲願の予選通過が見え始めた。そこから経験のないプレッシャーに襲われた。第3打が2メートルを残すショートになってボギー。16番パー3は上りのバーディーパットで3メートルも残し、3パットでボギーをたたいた。“強気に打って攻める” 貫いてきた自分のゴルフができなくなった。
前組が詰まり、待ち時間も長くなった。「考えれば考えるほど体が硬くなった」。予選通過ラインぎりぎりの42位で迎えた最終18番パー4。ティーショットで重圧は頂点に達した。1年間かけて磨いてきた最大の武器が、乱れた。左に大きく曲げて木を直撃。5メートルのパーパットは無情にもカップの左を通過した。2年目のマスターズが終わった。
石川 最後の方はボロボロ。精神的にきつくなった。体も燃えるように熱かったし、息をするのもやっとだった。カップをオーバーさせて、返して決めるというパットを練習してきたのに(強く)打てなくなった。自分のゴルフを信じることができなかった。
この1年間、マスターズでのリベンジを最大の目標に猛練習に取り組んできた。それが賞金王への原動力になった。オフは休養も取らずに調整を続けた。今年は肌を焼くと体力を消耗するため、必ず日焼け止めクリームを使用。精神面でも成長した。
「昨年とは違う」。自信を秘めて2度目のオーガスタに立った。しかし、その強すぎる思いが、気負いにつながったのかもしれない。(写真・タイガー・ウッズ)
世界のトップとの力の差も思い知らされた。昨年ダブルボギーをたたいた16番では、同組のキムが第1打をグリーン右端に振られたピンの根元に落としたのに対し、石川はピンの左4メートルへ。ボールは傾斜でグリーン端まで転がり落ちた。「アンソニー(キム)は畳2畳分のスペースを狙って打っていた。自分にはまだ打てない。果てしなく遠い差だと感じた」。世界最高峰の舞台では1ヤード刻みのショットが必要なことを改めて学んだ。
「自分のゴルフの目指すべきものをもう一度考え直して、またあすからしっかり練習していきたい」。今年も“オーガスタの魔女”から残酷な結末を突きつけられた石川だが、わずか2日間の戦いの中で多くの教訓も得ることができた。1年後のオーガスタとの再戦を見据え、また鍛錬の日々が始まる。
”成功から学ぶことは少ないが、失敗から学び取るものは多い”とは昔からのコトワザの喩えだが、遼くんは本当にこう感じたのなら、これからの成長する余地は大きいものがあるとおもう。
初出場のライバル池田に決勝ラウンド進出の先を越され、最年少予選通過記録も、16歳11カ月のマナセロに更新された。しかし、今の石川に周囲のことを考える余裕はなかった。15日には賞金王として臨む国内ツアーが開幕する。
石川自身、このゴルフで予選を通る方がおかしい。最後の数ホールに自分の悪かった部分が全部出た。そういう場面に備えて練習するしかない。もう1度、自分のゴルフの目指すものは何なのか考え直したい。
決勝ラウンドへの距離は、昨年の5打差から1打差まで縮まった。石川遼の本当の成長はこれから始まる。コーチを務めるお父さんも、世界との差を目の当たりにしたことだし、遼くん自身、完全に打ちのめされたのだから、不屈の精神力と向上心で自らの力で立ち上がり、あゆみはじめて欲しい!誰もがそう願っている!
今になっては余談になるが、72と健闘した初日の夕食後には、家族から大きなケーキをプレゼントされた。妹・葉子さん(13)が「RYO☆パープレーおめでとう!明日も頑張って!」というメッセージを、弟・航くん(10)は石川の似顔絵を、それぞれチョコレートで描いてくれた。米国遠征に同行したスタッフは「筋トレ部」と称して、石川と同じようにトレーニング。チームは一つにまとまった。
昨年は2日目の16番で“終戦”となったが、今年は最後の1打まで予選通過の望みを残した。「18番は一番緊張しました。去年は味わえなかったものだし、それだけでも収穫。明日からもう一度考え直して練習するのみです」。
15日には賞金王として臨む国内ツアーが開幕する。技術、精神、集中力。オーガスタからもらった新たな宿題を解くために、歩みを止めることはない。ここに新たなる石川遼の挑戦が始まる。誰もがそう期待する! ”日々是新也”
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しげやん^^おはようございます^^
返信削除遼くんマスターズの壁は厚かった!
マスターズゴルフは魔女が棲むといわれるだけで本当に難しいんですね!
これからの遼くんが楽しみです^-^
しげやんもご苦労様^-^
atiti
RE* atitiさん
返信削除この名門コースには、魔女が棲むといわれ、各ホール毎に
いろいろ名が付けられています。例えばアーメンコーナー
だとか、ここのグリーンは極めて難しく、オンさせても、
オンした場所によっては3.4パットすることがザラにあり
ます。またグリーンのボールの落し所によっては傾斜で、
グリーンの外または池の中には入ってしまうことさえあり
ます。ダボどころかトリプルボギー、または、PARの倍を
叩くことさえあります。
どのホールも安心できるホールは一つもなく、まさに”魔女
が棲む#といわれる所以です。
しげやんTV観戦に5時起きして9・10・11・12日と
4日間早起きして今は眠いです!
RE: atitiさん
返信削除オーガスタゴルフコースの際立った特徴について簡単に述べ
てみます。伝説的なコースです。
グリーン
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブはとりわけグリーン
の難度が高いことで有名で、”ガラスのグリーン”、“オー
ガスタのグリーンには魔女が棲(す)む”とよく言われる。
グリーンは小さな傾斜と大きな傾斜が重なりあっており、
しかも速くてなかなか止まらないので、パッティングセンス
が問われるものでもある。雨が降ると湿り風が吹き、10番
のカメリアでは湿り風に捕まるとミスをすると言われている
また雨はグリーンを更に速くしてしまい、これもスコアを落
とす原因ともなっている。マスターズに挑戦するゴルファー
の中には、コンクリートで舗装された駐車場でパット練習を
する者がいる程である。
アーメン・コーナー
11番ホールから13番ホールは「アーメン・コーナー」と呼ばれ神に祈らなければ無事に通れないと言われるほど難しい。1978年のマスターズでは中島常幸が13番ロングホールで13打も叩いてしまったことで日本でも有名になった。
なお13打という数字は、13番ホールでは現在も最多記録であり、マスターズ全体でも1980年に12番ホールで13打を叩いたトム・ワイスコフ(1973年全英オープン優勝者)と並び最多タイ記録である。
芝
1980年まではバミューダ芝だったが1981年からベント芝に
変更された。