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2010年3月10日水曜日

3月10日・「韓国人選手の強さの秘密」-バンクーバー五輪からー








「韓国人選手の強さの秘密」を、まず総論としてバンクーバー冬季五輪大会の日本・韓国の国別成績と戦略から探ってみよう!

そこには、日本の総合デパート的総花主義的考え方と韓国の「選択と集中」「少数精鋭」主義に分けられよう。











       
         
         日本国         韓国
人口     1億27百万人     48百万人
GDP      494兆円      9470億$=100兆円
1人当り    34,115ドル       27,646ドル
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「スポーツ政策の国策での強化策奏功の韓国と遅れをとる日本」ー選手強化費(税金分)・ドイツ274億>米国165億>英国120億=中国120億>韓国106億>>日本27億ー

 スポーツ予算をムダ食いするJOCの役員メンバー。清水宏保氏(日本を代表する元スピードスケート選手・冬季五輪で金1銀1銅1のメダル獲得、世界選手権大会では多数のメダル獲得、最近引退を表明)が告発したスポーツ後進国日本の実情。

 なぜ、日本選手はメダルを取れないのか――。国民の不満が募る中、23日の朝日新聞(夕刊)に掲載された、あるコラムが注目されている。タイトルは「スポーツ後進国 日本」。筆者は、スピードスケートの清水宏保氏である。驚いたのは、その内容だ。国のスポーツ行政やJOCの体質を批判する厳しいものだった。

 日本オリンピック委員会(JOC)によると、08年北京五輪以前の1年間に各国が投じた選手強化費(夏季スポーツを含む)は▽ドイツ274億円▽米国165億円▽英国120億円▽中国120億円--。日本は27億円だった。

 橋本選手団長は28日の総括会見で「スポーツの重要性を国が分かってくれるか。国の力を頂いて(関係団体が)連携を図ることが競技力向上につながる」と、財政面を含めた支援の必要性を訴えた。全体の底上げを図るなら、「個」の力に頼っていられないのは明らかだ。

【日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。日本では利用するのに料金が発生する】
 事実、日本のスポーツ行政は腐っている。
バンクーバー五輪の日本選手団205人のうち、純粋な選手は94人だけ。残りはコーチや医師、JOCの役員やスタッフだ。役員の中には、目立った仕事は“腰パン”国母の説教役だけという橋本聖子団長をはじめ、物見遊山気分で訪れている“役立たず”も多い。

 これに対してお隣韓国は少数精鋭、重点集中主義で出場種目、選手を絞っている。今回は金6・銀6・銅2の計14個ものメダルを獲得した。しかも効率がいい。韓国が派遣した選手は45人。日本は94人を送り込んでメダル5個だから、韓国がいかに少数精鋭でしっかり結果を出したかが分かる。
 
 日本オリンピック委員会(JOC)の福田富昭副会長は韓国躍進の理由を「国策として選手強化に力を入れている」と指摘する。
 
 そのベースとなっているのがナショナルトレーニングセンター(NTC)だ。1988年ソウル五輪を前に、ソウル市泰陵地区の旧軍用地に建設され、夏季五輪競技を中心に本格的な強化をスタート。その成果は柔道、レスリングなどでめざましく発揮されてきた。
 
 国は毎年、広大な敷地に国費を投じて施設の増築を重ねており、2000年1月には400メートルトラックを持つ韓国初の屋内スケートリンクも開設。「スポーツ朝鮮」紙によると、このリンクは保守管理のために閉館する7、8月を除く年間10カ月間、氷が張られ、氷上練習ができるという。

 日本初の屋内リンクである長野市のエムウエーブで滑走ができるのは、10月から3月まで。強化拠点で日本はハンディを負っている。

 韓国では強化選手がNTCを利用する場合、無料で、日当まで支払われるという。日本では「味の素ナショナルトレーニングセンター」(東京都北区)の利用料はJOCと加盟競技団体が負担している。JOCが国庫補助金をもとに行う強化合宿でさえ、選手側は費用の3分の1の負担を強いられる。日韓の選手の差は歴然だ。
 
“ニンジン”も充実している。今回、韓国政府は金には4千万ウォン(約317万円)などメダリストに報奨金を用意。国際オリンピック委員会(IOC)委員の李健煕・三星グループ前会長も個人的に金メダルに2千万ウォン(約158万円)などを用意しているという。
 
 JOCや日本スケート連盟がそれぞれ予定している金300万円、銀200万円、銅100万円と金額的に大差はない。しかし韓国の場合、これとは別にスポーツ選手対象の年金制度があり、五輪など国際大会での成績に基づいた年金が生涯支給される。さらに、男子選手にとって何より大きい特典は、五輪のメダリストは3年間の兵役が免除されることだといわれる。

 韓国が目指す18年冬季五輪の平昌招致に成功すれば、さらなる強化は確実。福田副会長は、「韓国の勝因は国策としてのスポーツ行政。それに比べて日本の環境は立ち遅れている」と警鐘を鳴らしている。
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これに対して、わが日本の国はと云うと、

選手強化費をかすめ取る怪しい団体 「日本オリンピック協会(JOC)」


 冬季、夏季を問わず、選手の強化対策もお寒い限りだ。北京五輪までの1年間に日本が国庫負担で賄った選手強化費は、27億円に過ぎない。274億円のドイツの10分の1。米国165億円、英国120億円、中国120億円、オーストラリア110億円、韓国106億円などと比べても、極めて低い。(その国の人口と強化費を比較すれば、日本は如何に貧弱かがよく分かる。例えばドイツは人口8200万人、韓国4800万人、1人当たりでは日本はドイツの16分1、韓国の10分1でしかない)

◎事業仕分け、スポーツ予算もバッサリ・09.11.29

 来年度予算要求を見直す政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で、スポーツ予算の約59億円が大幅な削減との結論になった。民主党が力を入れる行政の無駄の洗い出しで、スポーツ界も無傷では済まない見通しだ。
 仕分けでは「国体に助成の必要はない」「総合型スポーツクラブ育成推進事業はいらない」など厳しい意見のほか、サッカーくじ(toto)の助成事業と重なる地域スポーツ振興事業の整理見直しを求める意見が出た。

 民主党は地域密着型のスポーツ振興や健康増進に重点を置いているが、対象になった日本オリンピック委員会(JOC)内には、同党が政策であまり強調していない競技スポーツ関係にも大なたが振るわれるかもしれないとの不安がある。
 スポーツ界はこれまで日本体育協会会長の森喜朗元首相ら自民党の大物とのパイプに頼ってきた。
味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)も、小泉純一郎元首相に直談判して北京五輪前のオープンを実現させた。
 
 仕分け結果が来年度予算に反映されるかどうかは、財務省の予算査定で決まる。予算減なら「メダルを量産した04年アテネ五輪からの勢いをそがれることになる」と福田富昭JOC副会長は言う。
「強化費の分配方法も、デタラメです」。「国からJOCに渡り、JOCの差配で、個人やチームにではなく、所属する競技団体に支給される。その差配には、各競技団体のトップにおさまる国会議員の政治力が、モノをいうのです」(スポーツジャーナリスト・谷口源太郎氏)
 
 各競技団体が強化費を何にいくら使っているのかも不透明だ。トリノ五輪後には、日本スケート連盟の元会長が裏金をつくり、私的流用していた事件が発覚した。わずかな予算に得体の知れない連中が群がり、中間搾取して選手の手元に渡る頃には、ほんの“すずめの涙”。

 長期化する不況のあおりでスポンサー企業も激減だ。そのため、オフにはバイトに励み、自己負担で国際大会に出場している五輪選手も少なくない。
 これに対して、韓国では国のほか、各財閥が後ろ盾となって、選手個人を金銭面でサポートしている。金メダルを取れば賞金のほか、終身で毎月100万ウォン(約8万円)を支給し、男子メダリストは兵役免除など“ニンジン”も充実している。日本のデタラメ政策とは雲泥の差。メダル獲得数で3倍以上の差がつくのも当然だ。

ところが、どの競技にもまんべんなく力を入れる日本はそうはいかない。各競技にはJOCから強化費が出ているが、それは必要最小限であり、あとは自助努力でなんとかしろというレベルだ。
 もちろん有望な選手には強化費を支給したり専任コーチをつけるといった支援は行っている。しかし強化指定選手はトップクラスのエリートAとBの2段階しかなく、支給額はAが月額20万円、Bが10万円。この額では海外遠征でもすれば消えてしまう。
 また、今回の五輪出場組でも強化指定になっていない選手が少なくない。多くの選手が所属企業で働き、生活を成り立たせたうえで練習をしているのだ。
 
厳しい環境に置かれている選手の例をあげておこう。100分の2秒差で銀メダルに泣いたスピードスケート女子チームパシュートのリーダー・田畑真紀のケースだ。
 田畑は03年まで橋本聖子や岡崎朋美を輩出した名門・富士急に所属していた。が、信頼するコーチが退社。そのコーチとマンツーマンで練習した方が競技力は上がると考え富士急を離れて個人で活動する道を選んだ。
 
ところが、企業まわりをしてもスポンサーが見つからない。金銭的にも練習環境の確保においても大変な苦労を味わったようだ。02年ソルトレーク五輪の3000mで6位、5000mで8位入賞した実績を持つ田畑でさえ日本ではスポンサーがつかないのである。
この窮状を知り、支援の手を差し伸べたのが現在所属する「ダイチ」。富山市に本社を持つ社員40人ほどの地質調査会社だ。当然、自前の練習施設などない。田畑は会社周辺での走り込みや自転車トレーニングで鍛えてきたという。
 
なお、チームパシュートで一緒に滑った穂積雅子も「ダイチ」所属。もうひとりの小平奈緒は長野の病院に勤めながら競技生活を送っている。こうした厳しい環境で練習を重ね、金メダルまであと一歩のところまで迫ったのだから立派だ(それにしても冬季競技選手の支援をしている会社の多くは中小企業。実業団活動を廃部にした日本の大企業には冬季スポーツを盛り上げる志はないのだろうか、スポーツ政策には無策な政治の世界にも期待が持てないわが国のスポーツは一体どこへ漂流するのであろうか?)。

 石原慎太郎都知事は冬季五輪の日本の総括感想として先月、日本勢の不振について「国家という重いものを背負っていないから、結局、高く跳べない。 速く走れない」と語っていたが、金を出さずに口を出す典型だ。石原本人の大失敗に終わった東京五輪招致費用の税金100億円が選手個人に渡っていれば、違った成績となっていたはずだ。

●カネは出さずに口を出すスポーツ政策には全く無能な政治

「結局、スポーツ行政には各国の文化水準の差が出るのです。スポーツが文化として溶け込んでいる欧米では、選手強化費用に巨額の税金をつぎ込んでも、日本のように国民から文句は出ません。国民の間でスポーツ文化に対する肥沃(ひよく)な土壌が醸成されており、トップ選手を育てるピラミッド型のシステムが完成しています。日本は痩(や)せた土壌から、たまたま才能の芽が出てくるのを待っているだけ。芽が開花しても、次の芽を育てようともしない。理念や戦略が欠如しているのです」(前出の谷口源太郎氏)
 前出の清水選手は【五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい】とコラムを締めくくっていた。

 こうした問題に目を背け、五輪を商売道具としか考えていない大マスコミ、スポーツジャーナリズムの責任も重い。それに踊らされる国民も甘すぎる。ましてや石原のような“カネを出さずに口だけ出す”という輩(やから)の存在を許しているようでは、メダルの数が増えるはずがない。(日刊ゲンダイ2010年2月25日掲載)

 これで日本と韓国との成績の差は大方理解できると思います。したがって、次は初めの還って女子ゴルフ競技における韓国人選手の強さの秘密に迫ります!




メダルを獲得した韓国の選手たち

4 件のコメント:

  1. しげやん^^おはようございます^^
    事業仕分けスポーツの方にきたんですね!
    結局スポーツは娯楽になるからなぁ~こんなこと言ったら叱られるかもしれないけど仕方ない所もあるかな??今までの政治のつけが回ってきたと言う事かな!でもアスリートたちは可哀相です!
               atiti

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  2. RE:       atitiさん
    スポーツを娯楽と同じと考えるのはいけません。
    もっと崇高なものです。“健全な精神は健全な肉体に宿る”
    という言葉のとおり、健全なる精神は健全なる肉体があれば
    こそです。

    医学の世界でも病気に罹って治療するのと、病気に罹らぬ
    よう予防するのと、後者のほうがずっと大事です。

    スポーツを国威発揚の手段だけだと考えるような政治家は
    次元が低すぎます。事業仕分けが問題になっていますが、
    仕分けの対象になっている事業を今までは労働厚生省の外部
    団体に丸投げしている、この団体へ天下りしている、これは
    見直しの対象になっても、スポーツそのものを見直しの対象
    とする政治の在り方には反対します。次元が低い政治家です。

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  3. しげやん^^こんばんは~
    今日はサテライトに行ってきました。中川先生曰く股関節の維持が出来ているから今まで2週間に一度だったのが3週間に延びました。
                    atiti

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  4. RE: atitiさん
    これはひとえにatitiさんの頑張りの賜物に違いありません。
    サテライトのリハビリだけでなく、習ったことを自宅で朝晩
    運動に励まれたのではありませんか、パトロールも寒い中を
    続けられてやられていたもの分かります。
    何たって自分の身体だから、自分で頑張らずに誰がやる?

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