「会社の寿命」は何年? 30年、10年、5年?
昔から『十年一昔』といった四字熟語があるが、この目まぐるしく変化する世の中にあって、『会社の寿命』は、はたして何年?
いまから二十数年前、わたしがまだ現役で働いていたころ、ビジネス雑誌『日経ビジネス』が『会社の寿命は?』という特集号(1983.9)を組んで『会社の寿命は30年』とし、当時評判になった。
わたしも、このビジネス誌を購読していたので、よく覚えている。それから16年を経た1999年10月には同じ『日経ビジネス』が、今度は『会社の寿命は10年』とし、16年の間に寿命が1/3になってしまった。ところが、ごく最近ではこれが、3ー5年というではないか!
世界的にIT事業の発達で情報が瞬時にして全世界中を駆け巡り、世界中がまたたく間に同じ影響を被ったことは、世界同時不況を経験したわれわれにはよくご理解のことであろう。
【日経ビジネス】(1983年9月19日号より)
日経ビジネスが生んだ時代のキーワード、「会社の寿命は30年」。1980年代半ば、「企業は永遠か」「診断 会社の寿命」の2つの特集を通して企業の栄枯盛衰を分かつ法則を分析した。時代が大きく動く今、あらためて盛者必衰の理を考える時だ。
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日本経済百年の、驚異の発展、成長を推進してきたものは企業のバイタリティー。明治以来、産業構造の激しい変化の中で、時代を代表する有力企業の顔ぶれは目まぐるしく移り変わったが、没落していく企業がある一方、それらに代わって、たくましい企業家精神を受け継いだ新興企業群が台頭した。
本誌調査が明らかにした企業の寿命――1企業が繁栄を謳歌できる期間――は、平均わずか30年。経営者が企業家精神を失う時、企業は、たちまち衰亡の途を転落し始める。私利私欲に走らずに、企業家としての情熱を持ち続け、透徹した眼で先を見通して、ハラのすわった決断のできる経営者だけが、企業を成長させ、その生命を永らえさせることができるのだ。
今、日本は“峠の時代”。失われた企業家精神をとり戻し、ニッポン病を克服して、未来への新たな飛躍を実現するために、われわれは今、先人たちの栄枯盛衰の歴史に残された教訓を率直に受けとめねばならない状況からも経験済みであろう。それでは、その時々のトピックスからちょっと摘んできてみよう。
それが16年を経た1999年10月4日号では、7ー10年というではないか!
日経ビジネスが生んだ時代のキーワード、「会社の寿命は30年」。1980年代半ば、「企業は永遠か」「診断 会社の寿命」の2つの特集を通して企業の栄枯盛衰を分かつ法則を分析した。時代が大きく動く今、あらためて盛者必衰の理を考える時だ。
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長引く不況の中、企業の多くがもがき苦しんでいる。低迷状況から復活するにはどうしたらいいのか。復活の条件を探る上で大事なポイントは、会社の寿命が短くなっている点だ。
1983年、当誌は「会社の寿命(企業が繁栄を謳歌できる期間)は30年」と唱えた。しかし、その後時代の変化はめざましい。グローバル化、ネットワーク化が進み、世界を舞台にした激烈な競争時代に入った。もはや企業の寿命(盛期)は30年どころか、10年は確実に切ったと見られる。
83年の前回は、総資産や売上高といった規模の大きさをベースに寿命を算出した。本特集では、時価総額というマーケットからの評価尺度をもとに会社の寿命を調べ、日本企業で約7年、米国企業で約5年という結果を得た。
こうした短寿命時代に、企業はどう復活を遂げ、企業を存続させていくのか。今回、バブル崩壊直後の低迷期から見事に復活を遂げた復活企業のランキングを算出した。具体的には、バブル崩壊直後の時価総額に対する現在の時価総額の比率(%)を計算し、大きい順に並べた。例えば、復活度1位になった半導体製造装置メーカー、東京精密は、実に時価総額が16倍以上増えた。
復活するためのキーワードは、環境変化に対する適応能力。そのための仕組みを持っている企業は復活が早い。東京精密をはじめとする復活企業は、経営者と社員が日々危機意識を持ち、リスクを恐れない。変化に対して素早く柔軟に対処するため、同業他社を後目に企業価値を高めている。今回、こうした復活企業を通して、不死鳥(フェニックス)のごとく蘇る経営の神髄に迫る(以下略)。
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それが、ごく最近では3年というではないか!
会社の寿命は3年だそうで
『会社の寿命3年時代の生き方 』(2009.4.16)
会社の寿命はもう3年と持たなくなってきたそうな。つい2年ほど前に、この著者の本で「会社の寿命10年時代の生き方」なるものを読んでかなり刺激を受けたのですが、たかだか2年の間に世の中の環境は激変したようで。
いや、激変したのではなくもともと兆候はあったけど顕在化してなかっただけなのでしょうね。
1990年代前半から、廃業率が開業率を上回っており、いまや廃業率は6.5%(開業率は6.4%)。
会社の寿命はもしかしたら3年持てばいいほうなのかも、なんて気すらしてきます。
サブプライムローン崩壊に端を発した世界恐慌にあおりを受け日本経済はもはやズタズタ。
お家芸ともいえる製造業のうち、モジュール(組み立て)型の家電業界は東アジアの勢力に模倣を繰り返され、低コスト競争に引きずり込まれています。
インテグラル(集積)型の自動車産業も多段階流通構造によるコストの積みあがりに加え他の交通インフラの発達や生活者の価値観の変化に伴う自動車離れにより売り上げを大きく落としています。
もしこの状態を何とか乗り切って景気を回復しても、その前に大きく立ちはだかるのが少子高齢化。いずれわれわれも年をとるわけですが、退職する頃には若者が激減しており、高齢者の年金をとてもまかなえるだけの労働市場があるとは考えにくい。
こんな時代を生き抜くためには、まずは会社に依存しないという考えをしっかりと持つことかと。
会社はいつなくなってもおかしくない。
そのときに路頭に迷わずに生き抜いていける力をつけるために自分自身を鍛えないといけないですね。
これからの人の生き方としては、『会社人間』ではなく、継続的な自己啓発により自己の能力を高める努力・創造的な考え方ができる能力を高めてゆく必要が大です。このことが、ひいては会社発展の原動力にもなりますし、企業としても生き残りを賭けて創造力のある社員の採用、養成に力を注ぐと思われます。
また、会社に技術の蓄積や技術力の向上を真剣に目指すならば、社員の雇用問題にも、もっと踏み込んで考えて然るべきだと思います。コストだけが勝負なら中国や東南アジアの国々には到底太刀打ちでjきません。 会社の生き残りは「お客のニーズにマッチした商品開発」「創造的な商品開発」等々環境の変化に即対応できる会社に生まれ変わることに尽きると思います。
いまの会社の決算書では、社員の質の評価は全然見られません。バランスシート(貸借対照表)では、会社の財産、債務は数字で表示されますが、社員の質はどこにも現れません。しかし、会社に付加価値や環境変化に対応する能力をもたらすのはみな社員の力・能力によろもので、いままで「人材」とあたかも物と一緒の扱いから、わたしはこれを「人財」と会社にとって社員の能力こそ大きな財産だ、と考えて教育・養成すべきだと考え、行ってきました。これから先は、この考え方がもっと大きく真剣に取り組まれることを願って、止みません。
『温故知新』『温故創新』から始まったこの章は、ひとまずこれにて幕を閉じます。ありがとうございました!
しげやん^-^おはようございます^^
返信削除今の時代会社を経営するのは至難の業と思います!
atitiは経理していたので内容がよく分かりまた経営してたの如くしんどかったです^^これなら会社経営するよりサラリーマンしかずっとお金儲けできるなぁ~っと思ったこともシバシバありましたよ^-^
社員教育は必要ですね。いろんな社員があってこれもまたしんどい事ばかりでしたよ^^
社長たる者常識ばかり考えていては創造にかけてしまって先が見通せません!本当に創造は大切ですね^-^
atiti
RE: atitiさん
返信削除しげやんの会社生活の最後の頃は在籍会社の和歌山と大阪の同業子会社を合併させて、新会社のNo.2の立場で全社業務統括をこなしました。それぞれ企業風土が異なる会社同士を纏め上げるのは大変でした。
社内の融和から始まって合併の目的達成に2年間従事しました。
会社の経営の舵を右にするか左にするかと決めるのは最終決定するのは、社長の仕事です。責任重大ですし、ある意味トップは孤独です。
ますます
会社退職後、経営環境はますます厳しくなっています。
もし自分がおったらどのような決断をしただろうか?と自問自答したこともあります。
どこの会社も生き残りをかけて必死の思いでしょう。 苦労が察せられます。
お目にかかったことのある方で、ほんとにすごい人だと思ったのは、緒方貞子さんとヤマト運輸の小倉昌男さんです。
返信削除お二人とも、崇高な感じさえしました。
会社や社会はなんのためにあるのか。
なくてもいい会社ならなくなってもいいし、必要とされ続ける会社なら続くんでしょうね。
RE: megumeguさん
返信削除会社の存在意義はやはり社会に貢献することにあると思います。社会が必要としない企業は淘汰されて行くでしょう。昔、お客様は神様だ、と言われた時代がありましたが、この神様は云い過ぎとしても、社会的に存在の意味がないと、またお客のニーズにマッチした商品をタイムリーに出し続けることができなければ、これまた衰退してゆくでしょう。いまの世の中の変化はスピードが速すぎて対応してゆくのは大変なことでしょうね!
やはり、会社には崇高で明確なビジョンを掲げることも求められていると思います。
RE: megumeguさん
返信削除緒方さんは難民救済等崇高な考えのもとに女性としては高齢にも関わらず貢献されているのは、兎も角として小倉昌男氏は親父の大和運輸を継ぎ、いまのクロネコヤマトに育て上げた力量は凄いと思います。
この方は筋の通らないことや権威を笠に着る権力には、断固立ち向かう筋金入りのスピリットも凄いです。確かに監督官庁である当時の運輸相とも喧嘩してますし、三越百貨店のワンマン岡田社長の理不尽な値下げや無理難題の吹きかけにも応じることなく、逆に取引を断ったことも覚えてます。
この方のなかには崇高な理想とそれを実現してゆく夢や実力が宿っていたのでしょうね~!