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2010年1月8日金曜日

8日・「創新」その2・和歌山電鉄の将来展望と「たま駅長」の役員就任












8日・「温故創新」の続き 和歌山電鉄の将来展望についてー「貴志駅舎」全面リニューアルし「TAMA STATION」に、{たま駅長}を和歌山電鉄執行役員に抜擢した経緯についてー


 前回は「創新」の信念で貴志川線を廃線の危機から未来への展望がもてる会社へと変貌させ同社を「日本一心ゆたかなローカル線会社になりたい!」をモットーに着実に前進を遂げる和歌山電鉄の小嶋社長さまが同社発足時、「たま」との奇跡ともいえる出会いから、「たま」が同社の業績向上に予想もしない働きぶりで貢献した模様を「たま」が同社のへ入社して4年目にして大抜擢し執行役員就任などたまとの出会いから, 今日までのたまの功績について述べられています。  

 わたしが考えるに、「たま」に人気が高まってくるにつれ、それをさらに高めようと「たま」サポーターの組織や「貴志川線の未来をつくる会」のメンバー諸氏、沿線住民の皆さん方のエネルギーをまとめ上げ、「たま」人気を盛り上げる主役ではあるが、あくまでも黒子役(文楽・人形浄瑠璃の操る)に徹し、「たま」に主役を与えておやりになったのではと憶測しています。

「たま」の貢献はひとり和歌山電鉄のみならず和歌山県・同市にも多大の経済的波及効果をもたらし、関西大学宮本教授の試算では年間11億円という、関西では大阪道頓堀の「くいだおれ太郎」とならぶ全国区いや世界にも名を知られる知名度を獲得し、まさにスパイラル状(らせん状)にいやがおうにも、その人気を盛り上げたのは小嶋社長さんご自身ではなかろうかと思います。
 
 そして将来あるべき会社の姿は「日本一心ゆたかなローカル線会社になりたい」と身の程をわきまえたその信念はまことに称えられてしかるべきだと思います。業界ナンバーワンを目指すのではなく[オンリーワン]
を指向する姿勢こそ尊重されてしかるべきだと考えます。小嶋社長さんが2009年5月和歌山県知事から「地域おこし部門」において県知事賞の表彰を受けた理由からも2008年10月の「たま駅長」が広く和歌山の名を全国に知らしめたことで「和歌山県勲功爵」(ワカヤマ・デ・ナイト)を授与されたことと同様に至極当然のことかと思料します。
•和歌山県知事賞受賞理由 地域一体となった事業運営や、三毛猫{たま}を民間鉄道では全国初となる猫駅長として任命した他、今までにないユニークなアイデアで日本だけでなく、世界的にも話題を呼ぶなど和歌山県の地域おこしに多大な貢献をした。                                   ・
 前置きはこの位にして、次にこの1月3日地元ローカル新聞「ニュース和歌山」新春特別号に掲載された一面記事「世界に誇れる“玉手箱”に掲載のインタービュー記事から関連個所を抜粋、引用させていただきます。ご了解ください。


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世界に誇れる“たま手箱”に
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和歌山電鐵 小嶋光信社長に聞く

和歌山電鉄「貴志駅」を「TAMASTATION」に!ー檜皮葺の屋根 和にして洋風ー
-----たま新駅建設の経緯を教えて下さい。
 小嶋 お蔭様で利用者が増え、駅舎の利便を図るために建て直しの話が出ました。正直迷いました。戦前からの地域の思い出を残すか、新コンセプトで駅を造るか。思案した結論はスーパー駅長たま(勲功爵)に相応しい駅舎であり、木の国和歌山県紀の川市の表玄関に相応しい駅舎を造ることでした。
-----春に完成ですか?
 小嶋 詳細は決まっておりませんが、春の行楽客が増えるころを目指し鋭意努力中です。
-----概要、特徴は?
 小嶋 究極の「エコ・ネコロジカル」駅舎です。ネコの顔をした「たま」目の棲む家です。貴志川線のシンボル、たま駅長をデザインのモチーフにした。擬人化ならぬ「擬猫化」(ぎびょうか)された駅舎で遠くまで見通す光る「目」と、どんな音も聞き漏らさない「耳」をつけた屋根は、地元の檜の皮を張り重ねた伝統の工法、檜皮葺(ひわだぶき)とし、洋でありながら和の郷愁を感じさせるたたずまいとなります。 

 現在は檜の樹齢70年以上の物を使うことと檜皮をふく職人さんが希少であることから、一般の建物では造られていないため世界に誇れる唯一の駅舎になります。新駅長室、カフェ地域の交流拠点となります。
-----水戸岡鋭治さんのデザインが個性的ですね。
 小嶋 水戸岡さんは、JR九州のハウステンボス号、リレーつばめや岡山電気軌道の21世紀型LRT「MOMO」のデザインで、日本鉄道賞はじめ多くの賞を得ている世界に誇れる鉄道のデザイナーです。MOMOを水戸岡さんのご厚意でボランティアでデザインして頂いたことがきっかけで、両備グループのデザイン顧門に就任して頂きました。個性的であり天才です。このたまステーションは、彼のデザインの歴史での大きな一ページを残してくれるだろうと思っています。
-----たま駅長とはどんな形で会えますか?
小嶋 駅舎内に駅長室を設けます。少しメタボが加速した駅長のために運動が出来るように3階建ての駅長室になります。
-----カフェ、ギャラリー、お社もあるのですね。
 小嶋 駅舎としてだけでなく、たまカフェ、たまギャラリーや、トイレもたまトイレで、まさに「たま(玉)手箱」です。建物のことはハコモノと言いますが、この箱はたまをモデルにした地域の誇りとなります。和歌山電鐵の50年、100年の存続のモニュメントになれば幸いです。駅舎建て替え費用は約1億円を見積もり、今回も駅舎リニューアル・サポーター募金を募る。(一口1000円)
-----これまでの歩みを振り返りどうですか?
 小嶋 貴志川線の未来を“つくる”会のみなさんや行政、議会のご支援、サービスの指令塔である運営委員会と行う年間50に及ぶイベント、たま駅長の活躍が相乗効果になり奇跡を起こしていると思っています。
この奇跡はみなさんの善意、厚意、努力の結晶です。これらが拡大し、西日本三社参りの復活と共に沿線開発が膨らみ、地域活性化の切り札としての鉄道の効果を発揮し始めたと思っています。
公共交通支える全国モデルに
-----今後の展開は?
 小嶋 和歌山電鐵は公設民営で運営は責任の所在が明確で迅速な経営が出来る100%民間出資で再生しています。この効果が実証でき、公有民営という地域鉄道を救う法律が出来ました。これで地方鉄道90のうち70くらいが助かる可能性が出てきました。今後は、これらの鉄道を地方で恒久的に残せる財源の確保が大事です。
 地域は三位一体改革で疲弊しましたが、高齢化の中で環境を守るべき時代に入りました。地域再生の切り札に公共交通が位置づけられるように和歌山電鐵をモデルにし頑張ります。これを支えてくださるのがみなさんの応援で、和歌山電鐵の快進撃という実績が推進剤なのです。
  
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 和歌山電鐵は駅舎リニューアルのサポートを一口1000円から募っている。詳細は同電鐵(073・478・0110)。

つづいて和歌山電鉄社長広報から・・・
スーパー駅長たま執行役員に就任~ たまとの出会いから今日まで~

                         和歌山電鐵株式会社社長 小嶋光信
 

 あけましておめでとうございます!いよいよ両備グループも100周年です。その門出を祝う事始めの  行事がスーパー駅長たま様(和歌山県勲功爵なので“様”です)の駅長就任3周年を祝うとともに、この3カ年で目覚ましい業績を上げたことによる執行役員の就任式です。

 思えば約4年前、開業日のまさに4月1日、それも開業式典が終了して伊太祈曽駅の本社に戻ろうとしていたその時に、たま様との運命的出会いがあったのです。
駅の隣の小山商店の奥さんが、たま様の小屋をお店の隣の、町道にあたる公有地においていたのです。   それが、まさかの偶然という他ないのですが、その日にたま様の小屋を貴志川町(現、紀の川市)から撤去するように命じられたのです。慌てた小山商店の奥さんは、帰ろうとする私の後ろから髪を振り乱して「社長さん、社長さん、大変です。たまが、たまが」と大声で呼び止めたのがきっかけです。両備グループの経営理念は忠恕=真心からの思いやりですから、聞いた以上は捨て置く訳にはいきません。

たま様と会って、目が合った瞬間に、この子は駅長だと思いました。人間の脳とは凄いものですね。瞬時に「猫を何とか救ってあげたい」、「でも駅舎に動物を置くと世話に社員が嫌がるし、お客様も猫嫌いがいる」、「この駅は始終着駅だが、再生のコスト削減で無人駅で淋しい」等々が駆け巡り、咄嗟の問題解決が「たま様を駅長にする」ということでした。これなら八方丸く納まると小山商店の奥さんに提案すると、まさに春が来たように(その時は四月で春なのですが・・・)パッと明るい顔になって快諾いただいたのです。

 びっくりしたのが3年前の就任式です。テレビ局が東京からも2局入って全部で6カメです。何とお客様も黒山の人だかりです。東京のテレビ局の女性のアナウンサーさんが各局を代表してインタビューされて「猫の駅長にいったい何の駅長業務が出来るのですか」という質問をされたのです。これも咄嗟に「たま駅長の業務は客招きです」と招き猫のように右手をあげて答えました。
お客様が少なくて困っていた鉄道の再生ですから、お客様が増えなくてはどうにも再生出来ないのです。  これにはマスコミの皆さんもお客様もドッと大笑いになりました。

 それからが駅長たま様の快進撃です。あっと言う間に全国の人気者になって、全国から鉄道や猫のマニアの方々や観光客の皆さんが和歌山電鉄に来てくださって、全国の地方鉄道再生のモデルになりました。“たまちゃんに会いに行こう”ツアーは日本のみならず、海外にまで広がり、台湾、中国や韓国からもお客様が来訪されます。その駅長ぶりは世界中に知れ渡り、ついにヨーロッパの映画会社が「働く猫」の代表として映画化されました。この夏に日本でも封切りになるようです。

 関西大学の宮本教授が、就任1年目にたま様の経済効果を測定してくださったところなんと年間11億円というもの凄い社会貢献でした。もちろんたま様だけでなく、社員を始め貴志川線の未来をつくる会や行政のみなさんのご協力のお陰です。それだけでなく、スーパー駅長たま様は、愛玩動物とだけ思われ、テレビでも犬のコマーシャルで影が薄かった猫族の「働く猫」としての復権を果たしたのです。最近は猫のコマーシャルへの登場が犬に肉薄しています。

 これらの働きでたま様は、和歌山県仁坂知事から和歌山県勲功爵の称号を受けるまでになりました。たま様を助けてあげようと思ったら、逆にこちらが助けられ、将に「たま様の恩返し」で全く「福招き猫」のたま様です。もちろん両備グループでも、和歌山電鉄のみならず、その親会社の岡山電気軌道とグループ全社を全国に名を知られる功績をあげてくれました。

ここに3周年を記念して執行役員に選任し、エグゼクティブ ステーションマスターを命じます。

 一社員で入社して、1年で課長職、3年で役員就任は、もちろん両備グループ50社の出世レースのトップランナーです。執行役員の報酬は、本人からこれ以上食べるとますますメタボになると辞退されたので、就任のご褒美は、この春頃完成の1億円の「たまステーション」としました。
ここに功績を称え、さらなる活躍を期待します。(2010.01.03)
◍2010年1月3日 たま駅長、和歌山電鉄執行役員就任、辞令交付式あり。
                                 以上

2 件のコメント:

  1. しげやん^-^こんばんは~^-^
    たま駅長この頃動き悪いとか?ちょっとメタボだし^^
    みんなに見られてうるさいのかなぁ~^-^
    あまり美味しいものを食べ過ぎずながぁ~く頑張ってほしいものですね!
    たま駅長の経済効果たるのもは凄いです
     
                     atiti

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  2. Re:  atitiさん
    小嶋社長さんは三毛猫「たま」を見出し、「たま」を主演女優に仕立て上げ、次々作品をつくりそのいずれもがヒットする凄腕のエンターテイナーだと思います。
    しかしながら、「たま駅長」もまもなく11歳、活躍できるのも後限られた月日だと思います。そこで「たま」なきあと、ポスト「たま」が課題でしょう!「たま」は女優の森光子さんのような訳にはいきますまい!
    そうなら、まさに「化け猫」です。
                BY しげやん0710

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