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2011年10月15日土曜日

5日・「黒江街おこしの運動」のモデル『黒江ぬりもの館』の紹介(後半)

『黒江ぬりもの館』」(後半)・・・「黒いスイーツ誕生まで」
この記事の前半は10月4日に掲載しています。そちらもぜひどうぞ!
(この記事はニュース和歌山2009.1.17の「漆器の町  黒江のシンボル ぬりもの館に市民の息吹から、その多くを引用させて頂きました)

・・・しかし、「黒江ぬりもの館」の閉館を知った地元からは、「なくなるのは寂しい。忍びない」との声が挙がり、いろいろ話し合いを重ねた結果、市民によるサポーターズを結成し、運営してゆく方針を決め、世話人やアドバイサーには地元の有志や黒江出身者ら9人が名乗りを上げた。
これについて池原さんは「本当にありがたい。ぬりもの館がいつの間にか黒江のシンボルになっていたんだ、と改めて感じました」とホッとした喜びようでした。

このようにして市民有志の手で新たに生まれ変わる「黒江ぬりもの館」であるが、これまで黒江特産の漆器製品販売が主力だったが、これからは市民でつくる「ほっとさポーターズ(仮称)が運営し、カフェ・貸しギャラリー・作家の手作り工芸品販売も行う。また、市民交流の場として活用することで、「黒江の町並み保存」の核にして行きたい考えだ。

関係者は「市民の手で行うことには難しさもあるが、面白さもある。みんなでの知恵を出し合って乗り切り、新しい「黒江の町づくり」につなぎたい」と意気盛ん。

世話人の一人で地元に住む角野牧子さんは「以前から黒江を訪れた観光客に『カフェはないですか?』と聞かれることが多く、ほっとできるカフェがあればと思っていました。漆器を使って、手作りのケーキセットを提供して行きたいと、早くも夢の一部を語ってくれた。
角野牧子さん

再スタートに向け、有志は年末から正月返上で古い民家の大掃除とリフォームに汗を流してきた。予算面から作業の大部分を自分たちの手で行う。金のない分知恵を出し合って工夫した。例を挙げれば切りがない。これらを通じてメンバーの団結と創意工夫が高まったことだろう。

黒江の町並みに魅せられて、5年前に黒江に移り住んだ世話人の一人石田文雄さんは「下駄市(昔から黒江川端通りで8月14日露天が開かれ賑わう)を開く際には、町が一丸となって手伝うなど、黒江には京都の町衆のような気質が残っている。
再オープンに向けた作業を手伝ってくれる人も増えてきている。みんなの知恵で乗り切ることが、新しい「町作り」につながる。将来は「湯浅町」に続き和歌山県内2例目の「重要伝統建物群保存地区」の指定を受けられれば」と夢を膨らませる。

黒江ぬりもの館全景

ぬりもの館のシンボル「くろめ桶」

ぬりもの館内部

黒いスイーツ売場
新生「黒江ぬりもの館」再オープンは2009年2月1日(日)、それから今日まで約2年半余、「黒江ぬりもの館」はどのように変貌し、成長を遂げたのであろうか?



 
 
それを追ってみたら、運営に参加するメンバーは約20人、当世風に黒江になぞらえてKRE20といわれ、新しく参加する人も増えてきている。そしてメンバーが創り出した「これはなに~い」というものに出会った。それがこれから説明する「黒いスイーツ群」の誕生である。

以前は漆器類の販売が中心だったが、いまでは漆器類、日用和雑貨、一閑張、カフェー、黒いスイーツ販売、根来塗り・一閑張り体験教室、同出張講座開設とバラエティーに富んできている。KRE20のメンバーの笑顔でのお客応対と安らぎ、メンバーの創意・工夫がどういう形で生まれ育ち、これらがいずれも町の名物になり、「町並み保存」とともに「街おこし活動」につながってきた。

  再オープンするに当たり、メンバーがこだわったのは、「黒牛潟」=「黒牛」=「黒江」=「黒」である。メンバーの誰もが黒江を愛し、黒江が大好きで、黒江のことをもっと多くの人に知って貰いたいと願う、人たちばかりですと語るのは、代表を務める角野牧子さん、通称・まきたんさん。黒江で製造する漆器はおおむねである。

地場産業の漆器は不況のあおりを受け、だんだん活気をなくしていった。
これらのなか、何とか黒江の町を活気づけたい。いろいろ知恵をしぼった結果、角野さんたちは「漆器の黒と町名の黒江の「黒」に因んでカフェーで使うケーキや販売するスイーツを黒にして売り出せばと思い立った。如何にも黒江が大好きで黒江を愛する面々の発想らしい。たまたまカフェーで使うケーキを仕入れていた店がバウムクーヘンを作る機械を導入したばかりで、「真っ黒なバゥム」の試作に取りかかり、材料はあくまでも県内産のこだわった。紀州備長炭の食用微粉末を生地に混ぜ、卵は梅酢を餌にして育てた紀州梅鶏が生んだ「紀州梅たまご」を使った。備長炭の混入割合が難しい。
いろいろ試行錯誤して、たどり着いたのは「なんじゃぁ~こりゃ~」といわれる『黒いバウムクーヘンの誕生秘話である。「黒いスイーツ」はだんだん品種を増やし、今では「バウムクーヘン」「パウンドケーキ」「クッキー」「ベーグル」に「わらび餅」まであるし、ケーキの詰め合わせセットもある。さらに風味を高めるのに地元黒江のN酒造が醸造する銘酒「黒牛」まで染みこませているそうだ。この一風変わった黒のスイーツは口コミからマスコミに採り上げられるなど、日増しに評判が高まってきているし、最近は同じスイーツ同士のコラボの提案まできているそうだ。同品は通販では、「楽天市場」で購入可能だそうだ。「黒」の秘密は紀州特産食用備長炭にあり、薬事法の関係で備長炭の効能は詳しくは申し上げられないが、角野さんがいうには「黒いスイーツ」はほぼ毎日来店する常連客に『炭のお菓子を食べるようになってから、薬がいらんほど元気になったは・・・』と感謝されたとか、わたし自身黒いスイーツを食べた翌朝は驚いた。備長炭にはあれほどのデトックス効果が備わっていたとは、論より証拠、みなさんもぜひ一度は試して見てはいかが・・・!

 そして「黒いスイーツ」を販売するにつけ、なにか可愛いマスコットを仲間内で考えた結果、イラストが得意な人がこんなモノを考案しました。名前は「江(え)っちゃん」「黒(くろ)ちゃん」2人併せて「黒江」です。NHKで「江」(おごう)ではありませんから、念のため・・・!
「江(え)ッちゃん&「黒(くろ)ちゃん」
◇                        ◇
           (↓ クリックして大きくしてお読み下さい)

「黒いバウムクーヘン」
「黒いバウムクーヘン」箱入り

パウンドケーキ
黒いケーキセット
黒いペーぐる&コッペ・パン
 
           
           (↓ クリックして大きくしてお読み下さい)

全国選抜サッカー駒野選手の大好物です
              
なすカーリーセット
それともう一つ、お店を訪ねた人は誰もが温かい笑顔に包まれたもてなしを受ける。
  胸にはその人のニックネームとモットーを描いた丸いプレートを付けている。この笑顔でもてなしの心でお客様に接するのがこの店の最も大事にしていることなのだ。

 わたしこと、通称しげやん0710は「黒江ぬりもの館」のメンバーKRE20のことを童謡・「メダカの学校」になぞらえて「メダカの学校は川の中  誰が生徒か先生か
みんなでお遊戯しているよ♪」と称した。
  志を同じくする集団は各人積極的な意見を吐くだろう。これらを最終集約するには相当なリーダーシップを要する。

KRE20理事会風景
   そこで、最後にわたしからKRE20の方々に贈るのは孔子の論語の一つ、誰もがよく知っている言葉である。云うは易く行うは難し、と云われるかも知れないが・・・
ここでKRE20のメンバーのみなさんにはお分かりと思うが、あえて云っておこう。

   困ったときには、「創業の精神」に立ち返り、もう一度考え直そう。
目的と手段が混同してしまうことがままありう得ると云うこと。
そして、もう一つさらに大事なことは、孔子曰く、孔子の論語(子路第十三の二十三)

 「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」である。

個人として集団として考えたい
(現代語訳)・ 孔子がおっしゃいました。 「人格者は他人と調和をするが、他人に媚びたり流されたりしない。つまらない人間は他人に媚びたり流されたりするが、他人と調和することはしない。」と・・・
祈・「黒江ぬりもの館」と「KRE20」の方々のご精励とご発展を・・・!

子とは自分の信念をしっかりと持った上で、他者の考え方などを尊重して譲り合う事のできる人物だということです。信念があっても譲り合いの精神がなければただの頑固者で、信念がなければ他人に媚びるだけの小人ということです。

「和」と「同」の違いをよく理解することが、いろんな意見が百出しても、そのうえ結論づけられたことには素直に従うことが組織としてのあり方です。
(「黒江ぬりもの館」の記事掲載は、これで終わります ありがとうございました)

4 件のコメント:

  1. 黒江ぬりもの館2011年10月15日 18:15

    すばらしい!
    うまくまとめて頂きありがとうございました。

    そしてkRE20の今後についてのアドバイスも
    感謝です。
    続けることの難しさを・・・感じています。

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  2. まきたんさん
    黒江ぬりもの館は因縁浅からぬ関係はご存じの通り、池原
    庸夫氏が同業の3人と共同経営しましたが、そのなかには
    池博の息子も加わっていました。池原庸夫はわたしから
    見れば甥っ子、池博は父の兄嫁の弟という関係にあります。
    そういうことで、池しげがぬりもの館の運営から手を引いて
    角野さん初め多くに方に黒江の町のモデルとして支えられて
    命を長らえました。ありがとうございます。
    わたしの家は祖先が市内の神田より黒江に引っ越してきて
    から約300年、紀州藩に仕えたりしてましたが、明治の初
    め頃から漆器の仕事に関わったこと、父がある時期漆器の
    問屋を営んでいたこと、わたし自身黒江で生まれ育った
    こと等で、微力ながらお役にたてればと考えています。
    また、4.5日のブログ記事はいわば「黒江ぬりもの館」小
    史の役を果たすかもしれません。どうぞ、ご自由にお使い
    下さって結構ですから、お役にたてることがあれば何なり
    と・・・!

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  3. 黒江ぬりもの館2011年10月15日 22:13

    さっそく、ブログに使わせて頂きました♪

    私自身も楽しく、懐かしく読ませて頂きました
    まだまだ2年半です。
    21年の歴史を引き継ぎ・・・
    どこまでいけるでしょうか。

    見守っていて下さい。

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  4. まきたんさん
    たしかにアップ頂いているのを確認しました。
    半年ぐらいの交流で初めてカキコしてくれてありがとう。
    あとはまきたん軍団KRE20をひきつれて、よろしく・・・
    人生、楽あれば苦あり、山もあれば谷もアル。
    苦しいときの方が苦しみ考えに考え、反って成長します!
    これを機会にまたお越し下さいね!お待ちしております。
    そうそう、貴ブログにお願い書いておきました。よろしく!

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