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2010年10月2日土曜日

2日・熊野本宮大社・桧皮葺屋根葺き替え工事始まる!

世界遺産「熊野本宮大社」 屋根の葺き替え工事42年ぶりに始まる!

 「桧皮葺」の屋根をもつ建物としては、8月4日に完成披露した和歌山電鐵貴志駅改装「たまミュージアム貴志駅」があるが、世界遺産に登録されている和歌山県の熊野本宮大社で、社殿の屋根を42年ぶりりに葺き替える作業が始まった。

 和歌山県田辺市にある熊野本宮大社の社殿は、ひのきの皮を1枚1枚重ね合わせた「ひわだぶき」の屋根が特徴で、国の「重要文化財」に指定されています。屋根のふき替えは、老朽化のため4つの社殿で行われ、9月27日は、このうち古くなった第3殿の屋根をはがす作業が始まった。

 作業員3名は社殿の屋根に登り、ひのきの皮を工具を使って慎重にはがしていました。屋根のふき替えは昭和43年以来およそ42年ぶりで、神門などの修復とあわせた総工事費は3億5000万円余りに上るということです。

 熊野本宮大社では今後、4つの社殿で順次、屋根のふき替えが行われ、作業は2年後の平成24年9月までに終える予定です。


       (第1殿・第2殿は相殿で社殿の数は3殿です)










(40年以上風雨に耐えた檜皮(ひわだ)ぶきの屋根を、職人が手作業で取り除いている)

 
 社殿の屋根は、ヒノキの皮を重ねた檜皮ぶき。同大社では30~50年に1回ふき替えており、本格的なふき替えは1968年以来となる。

 社殿計3棟のうち、事前に祭神を仮殿に移していた第3殿(約150平方メートル)から着工した。6.5トンの檜皮を新たに葺く。職人が屋根に上り、竹製のくぎで固定されたヒノキの皮を取り除いた。

 はぎ取り作業後、新たなヒノキの皮をふく。完成次第、第4殿、第1・2殿に取り掛かる。檜皮は敷地内の山林から採取するほか、大阪、奈良などからも取り寄せるという。

 同大社ではこのほか、神門、鈴門・瑞垣(みずがき)の屋根のふき替えも実施し、13年春の遷座120年大祭に備える。

6 件のコメント:

  1. しげやん^^こんにちは~
    修復ともなると大掛かりで大層な金額ですね!
    檜皮も少しでは済まないので大変です
    由緒あるものを維持していくと言うのは並大抵の事ではないですね^^
    茅葺屋根の葺き替えもだんだん出きる人がいなくなってきたとか聞いていますが檜皮葺はどうなんでしょうね?
    今日は朝からいい天気だったのに曇ってきましたね
    明日でしょうかね

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  2. atitiさん
    古い由緒あるお寺は伝統的な桧皮葺で葺かれています。
    京都御所・清水寺・高野山総本山金剛峯寺・熊野本宮大社や
    出雲大社等がそれです。
    材料となる檜は樹齢6~70年の檜皮を使い竹釘で止めます今では材料となる檜皮、それを葺く職人が少なくなっていて集めるのに苦労しているそうです。
    桧皮葺の屋根は重厚で厳かな如何にも伝統的な建物の風格を
    醸しだしますが、40年毎に葺きかえなければならず、維持
    費が大変ですね!お天気日月と悪そうです。

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  3. 手仕事の技術を伝えたりすることも
    寺社仏閣の大きな存在理由になりつつありますね。
    しかし本当にすごいです。

    しげやんさんのお宅の公園の
    保存保護も莫大な費用が掛かるでしょう。
    そのためにどれほど努力されてるか

    ありがたいなあと思います。
    どんな小さいお社であっても
    出かけたら必ずお賽銭をしようと
    気づかされるのは
    こういうでっかいお仕事をま目の前で
    みたときです。

    熱田でも京都でもどこでも
    補修工事をしているとちょっとがっかりしつつも
    今を生きる寺社仏閣と人を感じます。

    元気ですよ~
    しげやんさんはいかがですか~

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  4. お久しぶりです。

    メールをいただいたのに、引越しのばたばたでお返事がなかなかできず申し訳ありませんでした。

    熊野神社とは比べ物になりませんが、今度の家は30年前に両親が建てた和風建築で屋根も瓦葺です。少々修理をする予定なのですが、瓦屋さんがひさしぶりの瓦屋根の仕事なので張り切ってくださっているそうです。他にも、襖を張り替えたり、古い絵を表装してみたりと、お金は少々かかりますが、日本の職人さんの技術を残すために、ちょっとばかり貢献している気分になってます(笑)。

    床を張り替えた際に下地を調べたら、ヒバでしっかり作ってあったとかで、建築士さんが感心していました。そのせいか、シロアリなどの被害もなく、しっかりとしていました。若い職人さん達には滅多に見られない現場だったようで喜ばれました。
    安いものに惹かれがちな昨今ですが、ある程度はお金をかけても、日本の技術やよいものを残していくことは必要ですね。

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  5. ばっちゃんさん
    ワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」のごと、
    いつまで漂っていたのですか?このサザエさんは・・・
    中秋の名月がトックに過ぎて秋たけなわの時期にようやく
    漂着してくれてありがとう。
    かてて中国の毛沢東の時代に「文化大革命」、タリバンに
    よる「石像」破壊には悲しい想いで一杯でした。
    革命とは現状否定であることは承知してますが、歴史的な
    建造物や文化を破壊することは視野が狭く到底許されるもの
    ではなかったと思っています。
    この点では日本はまだ伝統的なものを残してゆく美徳が
    遺されているように感じます。
    一度破壊されたら再び元に復元できないからです。

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  6. 玲小姐さん
    こちらからもお伺いすることなくお久しぶりです。
    わが国の木造建築には凄い先人たちの知恵が結集されている
    と思います。鉄筋コンクリートの」建物よりも、かえって
    木造建築の方が長寿です。西欧の石造りの建物は別としても
    ご存じ宮大工の棟梁西岡常一氏は法隆寺金堂再建に当たって
    千年の樹齢の木は千年の寿命がある意味の言葉を遺されて
    いますが、わが国の社寺仏閣でも歴史的建造物は文化財としての保存が適切ならば長寿を保っています。

    ご自宅に使用のヒバの用材、ヒノキ科の一つですね!とくに
    成分ヒノキチオールが檜に比しても多く含まれ、これがシロアリを寄せ付けず湿気にも強いです。この点は材木の性格を
    熟知した先人の大工に知恵でしょうね!
    はたして、いまの大工さんには材木にたいするどれほどの
    知恵が遺されているのやら、単に経済的な安さだけを追い
    求める現在には残念ながらこの種の知恵は廃れてゆくのでは?と危惧します。
    茅葺屋桧皮葺の屋根葺き職人もめっきり少なくなっています。伝統文化の伝承には温かくあって欲しいです。
    わたしも貴ブログに時々お伺いします。玲小姐さんもよろ
    しくお願いします。

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