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2018年1月27日土曜日

福井県坂井の中2・玉村さん大賞 「日本一短い手紙」一筆啓上賞

福井県坂井の中2・玉村さん大賞 「日本一短い手紙」一筆啓上賞

大賞を受賞し、笑顔を見せる玉村さん=坂井市丸岡町北横地で
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 「母へ」をテーマに二十六日、入賞作品が発表された第二十五回一筆啓上賞「日本一短い手紙」コンクール。県内から大賞に選ばれた玉村綾音(あやね)さん(14)=坂井市丸岡南中二年=は小学一年生から応募していたが、初めての入賞が最高賞に入り「びっくりした」と顔をほころばせた。
 玉村さんの作品は「『死にたければ一緒に死ぬよ』この一言が私の生きる支えです。」
 小学四年生の夏、クラス替えがあった小学三年生から仲の良かった友達と関係がうまくいかなくなり「自分はなんで生きているんだろう」と思い詰めていた。学校から帰宅後、母親のかおりさん(47)に「もう死にたい」と打ち明けた。
 「死ぬならお母さんも一緒に死んであげる」。即座にかおりさんが発したのが、この言葉だった。
 普段から何でも話し合う仲良し母娘。パート勤めをしながら、子どもが帰宅する時間には家にいて、子どもとの会話の時間を重視してくれるかおりさんの言葉に「大好きなお母さんが死ぬのだけは本当に嫌だ」と思うとともに、自分も生きていたらお母さんと一緒にいられると思ったという。
 かおりさんも娘の変化に気付き、なるべく話を聞くようにしていた。死にたいというう言葉が出てくることはショックだったが「何も考えずに出た言葉」だった。
 作品は昨年秋、学校の授業の課題として取り組んだ。テーマを聞いて迷わず書き上げた。
 今は幼稚園から続けるバレエの練習の送り迎えする車中が大切な対話の時間。玉村さんにとってかおりさんは「絶対に何があっても、最後には守ってくれて優しい言葉をかけてくれる絶対にいてほしい存在」だ。
 玉村さんは、この言葉が生きる支えになっていることをこれまで伝えたことはなかった。手紙として文字で伝えるのは照れくさいと言いつつも「文字にすると伝わることもあるかな」とはにかんだ。

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