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2013年5月31日金曜日

国内最古の木製仮面 奈良・大福遺跡で出土、邪馬台国論議は?

今日31日、新聞を開いて、飛び上がらんばかりに驚いた!

 というのは、「邪馬台国」の有力候補地とされる近くの「纏向遺跡(まきむくいせき)」にほど近い奈良県桜井市の「大福遺跡(だいふくいせき)」で、木製の仮面の一部(弥生時代末~古墳時代初頭、2世紀後半)が見つかり、同市教育委員会が30日発表した。とあった。

 これは邪馬台国の有力候補地「纏向遺跡」出土した例をさらに数十年さかのぼり、国内最古とあった。今日午前中は前から予定されていた所用で出掛けねばならず、帰宅後食い入るように紙面を丹念に読んだ。かつて、「纏向遺跡」の出土品が発表されたとき、その中身をもっと詳しく知ろうとして、そのことを取材したあるルポライターの著作を買い求めて、読んだ記憶が蘇ったからだ!

2010/10/31発刊
 わたしは熱心な古代史ファンである。未だ、文字が登場しないし、文献もない古代のドロドロした発掘品から推察される古代の姿を自分の頭に想い描き、想像と言おうか妄想を逞しくするのが、何とも痛快だからだ

 しかし、天皇陵と思しき古墳の発掘は宮内省が厳しく取り締まり、発掘は固く禁止されていて、考古学者や古代史ファンには、歯がゆい想いだけがのこるのだ。これがエジプトのように、ピラミッド発掘ができるように、厳しい制限が緩和されれば、わが国の不分明な古墳時代や古代の国の成り立ちがもっと明らかになってくろだろうに・・・

 

 考古学者や古代史学者等専門家は、「発掘品」など証拠の品物が出て来て初めて、こうだと認める。証拠の品がない歴史や論は認められない。わたしは、哲学者・梅原猛氏の大ファンで、聖徳太子や柿本人麻呂を論じた「隠された十字架」や「水底の唄」等々、彼の著作をむさぼり読んだが、考古学者や古代史学者からすれば、彼は異端者で哲学的な仮説や推論にすぎないと、全くの異端者扱いである。このように古墳時代や古代史の分野は、徹底した現場主義なのだ!

 

 そういう見地からすれば、今回の出土品は今までにない世の中がひっくり返らんばかりの大発見で、邪馬台国論争にも終止符を打ちかねない大発見と云うべきできごとで、現場説明会かシンポジウムが開催されれば、古代史ファンが怒濤のように詰めかけるだろう!

天皇陵発掘の規制緩和とともに、近い未来に期待したい。以上わたしの見解と感想です!

 

・国内最古の木製仮面 奈良・大福遺跡で出土、2世紀後半か?(5.31asahi紙面より)

 

紙面写真・図版

      大福遺跡から出土した木製の仮面=30日、奈良県桜井市、林敏行撮影
紙面写真・図版

                     仮面全体の想像図

 弥生時代の集落跡である奈良県桜井市の大福(だいふく)遺跡で、木製の仮面の一部が見つかり、市教委が30日発表した。一緒に出た出土物の状況から弥生時代末~古墳時代初頭(2世紀後半ごろ)の仮面とみられるという。木製仮面としては、女王卑弥呼(ひみこ)の治めた邪馬台国の候補地とされる近くの纒向(まきむく)遺跡で出土した例を数十年さかのぼり、国内最古。

▼37面=古代中国と交流か

 針葉樹のコウヤマキ製で、全長約23センチ、最大幅約7センチ、厚さ約5ミリ。左半分しかなく、表面に模様や人工的な色はない。直径0・9~2・5センチの楕円(だえん)の穴と、直径2・5ミリの円形の穴があった。大きい穴は目を表し、小さい方は顔に装着するためのひもを通す穴とみられる。(塚本和人)

               (クリックすれば拡大します)
 
 

・同朝日新聞35「社会」 には、「邪馬台国の絹?ロマンの糸口」魏志倭人伝との関係注目、神殿?運河の跡も出土・纏向遺跡、と言う、大見出しの文字が躍っていた!

 
 
            (クリックすれば拡大します 大きくしてご覧下さい)
 
 詳細を知りたい方は四大新聞紙・5月31日号をご覧下さい
                                          以上

4 件のコメント:

  1. ばっちゃん。2013年6月1日 4:53

    まじめに
    注目しております。

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  2. こんにちは♪
    日本史の上田正昭さんも、天皇陵に学問の手が入れば、もっと古代史の究明が進むのに、とおっしゃっていらっしゃいました。
    国民の税金でまかなっている現代天皇制の元で、確実に先祖の墳墓ともわからぬものをいたずらに占有し、祭祀の名の下に学術上の発展を妨げるのは、「開かれた皇室」を標榜する当代の天皇にふさわしくないと思います。少なくとも平安時代以前の御陵については発掘のプロジェクトを立ち上げ、皇室の尊厳を守りつつ学問上の調査が出来るのではないか、また、それを行うのが当代の天皇家の義務ではないでしょうか。テープカットや慰問だけが「公務」ではないでしょうに。

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  3. ばっちゃんさん
    古代史は面白いですよ!わが国の天孫降臨伝説は韓国の「檀君神話」と
    よく似ており、わたしは、このコピーではないかと思っていますし、同じ
    ようなことが、ひろく東南アジアの神話にも出て来ます。古代においては、
    中国・朝鮮半島は日本よりもずっと先進国だったでしょうから・・・!

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  4. EYASUKOさん
    東大は明治政府による高級官僚養成大学と思うのに対して
    京大は比較的考え方が自由で、ノーベル賞受賞学者も京大
    で研究者が多いのは発想が創造的ではないからでしょうか?
    わたしも、どちらかと云えば京都派の方が好みです。
    例えば内藤湖南や仰有る上田正昭・梅原猛・和歌山出身の
    上山春平氏等々、わたしも西田幾多郎の「善の研究」や彼の
    思想、高橋和巳ら、京都学派、桑原武雄ら、わたしの従兄弟(女)の夫君が桑原武雄を慕って三高・京大で桑原の門下生
    でフランス文学を専攻し、関西学院大の教授になっていまし
    たが、阪神大震災の時自宅が半壊し、長年研究してきた貴重な
    文献が埋もれ、それを取り出すのに、過労となり、それが原因
    で死亡しました。
    わたしは、どちらかと云えば京都学派支持です。

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