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2019年10月15日火曜日

第21回和歌の浦万葉薪能 台風一過で野外開催・10月14日

第21回和歌の浦万葉薪能 台風一過で野外開催・10月14日 



”静と動の世界、まさに台風一過の有様を表現”


万葉の景勝地・和歌の浦で、かがり火の中、能や狂言を鑑賞する「和歌の浦万葉薪能」が昨夜(10/13)開かれ、訪れた人たちが幽玄の世界を堪能しました。
この薪能は、地元住民らでつくる和歌の浦万葉薪能の会が、和歌山市の片男波公園・特設ステージで毎年、開いているもので、今年で21回目でした。
今年の薪能では、はじめに大蔵流(おおくらりゅう)狂言の「鎌腹(かまばら)」が上演され、怠け者の男と、これに業を煮やした男の妻とのやり取りが、客席の笑いを誘っていました。
そして、このあと上演された、喜多流(きたりゅう)の能楽「鵺(ぬえ)」では、和歌山市出身の能楽師、松井彬(まつい・あきら)さんがシテ方となり、平安時代末期の武将、源頼政(みなもとのよりまさ)に退治された「鵺(ぬえ)」の亡霊を演じました。
また、きのうの薪能では、観世流能楽師の小林慶三(こばやし・けいぞう)さんによるワークショップで、7月から指導を受けてきた小中学生や高校生らが、謡(うたい)や仕舞(しまい)、太鼓を披露し、観客から盛んな拍手を受けていました。
薪能開催の前日には、和歌山県に台風19号が接近し、大荒れの天気となりましたが、本番では、大きな影響はなく、訪れた観客は、肌寒さを感じる初秋の和歌の浦で、室町時代から続く日本の伝統芸能を堪能していました。

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