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2012年9月26日水曜日

地元につたわる「黒江ことば大番付」と「つつてん踊り」について!


先週のこと、知り合いの八十半ばのお年寄りから ”こんな言葉分かるかい” といわれて一枚の紙を頂戴した。
そこには「黒江ことば大番付」とあり、今から数年前黒江の卒寿を迎えた老人が後世に遺すささやかな贈物として、将来忘れ去られないように作り上げたものに相違ない。

それは大相撲の番付表になぞらえて拵えられている。それを見ると行司「万葉歌」「紀州漆器」「町並み」、勧進元「黒江つつてん踊り保存会」とあった。
これによると行司役の万葉歌・紀州漆器・町並みは古来から今日までの黒江の歴史を物語っており、このブログでもよく採り上げてきた黒江の町に遺る古いモノの代名詞であり、勧進元の「黒江つつてん踊り保存会」には、もう一つ合点がゆかない。これも地元に伝わる古い民俗芸能に相違ないと思い調べてみた。

そうすると雑賀紀光『海南風土記』第百十二話 義民伊七の遺徳を偲び法要の折りに「黒江つつてん踊り」を奉納することが発展し、いまでは伊七の法要時・和歌山県民俗芸能祭・黒江「下駄市」や「紀州漆器まつり」などの催しに踊っていることが判明した。
このように地元に伝わる技芸を忘れ去られないように保存することは歴史や伝統の継承として大切なことであり、また保存して云って欲しいものだ。

たまたま、一ヶ月半ほど遡るが、100年以上続けて開催されている毎年8月14日黒江川端通りで開催する「下駄市」の演芸舞台で「黒江つつてん踊り」が演じられ、またこのブログでも採り上げた黒江のPRソングとも言うべき宮本静歌唱『黒江からころ為の女』の初お披露目と重なる豪華舞台となったので、そのときの動画があるので両方のアドレスを掲げておきます。 ゆっくりご覧下さい。

 では、本題に戻って「黒江ことば大番付」から・・・(クリックで拡大します)

 
◎「義民伊七」と「黒江つつてん踊り保存会」
(クリックで拡大します)
 この話を執筆されてから相当年数が経過しましたので、文中にでてくる享和3年は1802年に当 たり、210年前にあった事件となります。この伊七を供養する踊りが「つつてん踊り」なのです。
従って時代による中断があったものの約210年続いたものなのです。 

第5回  和歌山県民俗芸能まつり2011
 
 

「つつてん踊り」と「海南音頭」(黒江つつてん踊り保存会)@黒江下駄市 
                                    http://www.ustream.tv/recorded/24698584 09:28
 
 
宮本静「黒江からころ為の女」「初恋のほたる灯」@黒江下駄市 
              http://www.ustream.tv/recorded/24699027 10:51
              以上

2 件のコメント:

  1. ご無沙汰したしておりました。
    お元気になられたようで、なによりです。
    黒江ことば、懐かしく見せていただきました。
    3割ぐらいは、なんとなくわかります。
    「てっとて」とか「ほいてから」とか。
    「にんにこ」っておにぎりのことなんですね!
    今でも使う方いらっしゃるんでしょうか?
    こうやって、紙に書いて残していくことは大事ですし、しげやんさんのブログのおかげで、この番付もずっと残っていきますね♪


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  2. megさん
    紀州弁は敬語がない汚い言葉として有名です。
    女流作家の故有吉佐和子は和歌山と所縁が深く
    「紀ノ川」や「華岡青洲の妻」などは紀州弁で
    書かれています。

    ここに書かれている言葉は余り使われていませんが
    土着のお年寄りには喋る人もおりますが、わたしは
    就職して土地を離れましたので、ほとんど使いません
    が意味は分かります。

    megさんは文楽・歌舞伎等伝統芸能を愛されてますから
    伝統を伝えて行くことに意味を理解されますが、大阪市
    の橋下市長の芸術/文化に対する考え方には抵抗を感じます。

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