ブログ アーカイブ

2014年2月28日金曜日

和服で紀州漆器の街黒江の「ヒナめぐり」と特産「紀州雛」誕生ものがたり


2月も今日が最終日になりました。「紀州海南ひなめぐり」も今日を含めてあと4日。昨夕NHK和歌山では紀州漆器のまち黒江の飾りヒナ巡りを和服で楽しむ催しがTVを通して放送され、「紀州雛」宗家三代目池島史郎さんが画面で紹介されました。また和歌山県庁玄関正面には「紀州雛」夫婦一対が展示されて和歌山の特産品のアピールにつとめています(3月3日まで)。

3月に入ると3日には全国的に有名な和歌山市加太の淡島神社の「流しヒナ」神事があり、海南市の「紀州海南ひなめぐり」がクローズの「ヒナ納め式」が行われて、また来年ということになります。


このところ春を思わせる陽気続きに日々ですが、3月3日の「桃の節句」に向け、おひなさまが春を呼んでくれているようです。今回は地元和歌山ならではの「紀州雛」と呼ばれる海南市黒江生まれのかわいいおひなさま「紀州雛」(漆器)を紹介します。

♫あかりをつけましょ ぼんぼりに♫

漆塗りの技生かし

 やさしくほほえむような表情は1体ずつ筆で手描き。素朴な味わいが魅力の紀州雛は、漆塗りや蒔絵の技法で丁寧に仕上げられる。この伝統工芸品を黒江で唯一、制作するのが紀州雛宗家寺下の池島史郎さん(57)だ。

          紀州雛誕生は1933年。池島さんの母方の祖父で、漆器の下地となる木地を作っていた寺下幸司郎さんが発案した。
「当時の漆器は日用品。何か黒江の土産になる物をと考えたようです」。そう話す池島さんは3代目。「祖父が年齢的に作業できなくなり、29歳の時、2代目の母を手伝い始めました。
3ヵ月の予定でしたが…そのまま30年近く経ちましたね」と笑う。
 

 塗りで最も気を使うのが乾燥だ。早く乾かしすぎると塗った部分が縮み、逆に遅いと塗料が垂れてしまう。絶妙な気温、湿度を保つため、塗った後は
専用の箱に入れ、乾燥している季節は湿らせた布を箱の上にかけて、湿度を調整する。
 国内外の観光客のほか、「日本に来た留学生が母国への土産にと買ったり、海外にホームステイする日本人がホストファミリーに贈りたいと来たりすることもありますね」。漆器は英語で〝japan〟。日本を代表する伝統技術から生まれたおひなさまは、国境を越えて愛される。
 高さ3・0センチ〜13・5センチで8種類あり、価格は2500円〜。黒江ではうるわし館・黒江ぬりもの館などで販売。

0 件のコメント:

コメントを投稿