紀ノ川の巨大クスノキ移動 ベテラン職人・狗巻さんが挑戦!
(わかやま新報・05月24日 掲載記事より)
和歌山市六十谷の紀の川から河川敷に引き上げられた周囲約12㍍の巨大クスノキを、 展示保存のために県立紀伊風土記の丘(岩橋)に移動させる大計画に、 林業界では知る人ぞ知る1人の職人が関わっている。
高野山などで神木などの伐採に携わっている狗巻(いぬまき)義博さん=有田市=だ。 日程は、 巨木を3分割してトラックに載せる切断作業が27日朝、 風土記の丘への運搬と復元が28日早朝に決定。 いよいよ狗巻さんの挑戦が始まる。
狗巻さんは、 代々続く木徳林業の4代目。 30年以上前から林業に携わり、 全国的にも技術を持つ人が少ない、 国宝や重要文化財の近くに育っている巨木の伐採なども請け負っている。
これまでにも今回のクスノキと同じような巨木を20本、 一回り小さい巨木を200~300本扱っているという。
今回の作業は、 狗巻さんが関わった中でも最大といい、 特に輸送後の復元作業が難関。 全体で約40㌧もあるとみられる巨木は、 接着剤などでは固めておくことができないため、 ボルト金具で締め付け固定する予定という。
狗巻さんは 「大勢のマスコミに注目されてプレッシャーがかかるよ」 と苦笑いを見せながらも、「いつもは30~40㍍の高さの危険な場所で作業していることを考えたら、 気持ちは楽。 成功させて林業を志す若い人たちにも勇気を与えたい」 と、 作業成功に向け意気込んでいる
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・六十谷の巨木、切断成功・05月27日
和歌山市六十谷の河川敷に紀の川から引き上げられた巨木 (クスノキ) を展示保存のため紀伊風土記の丘 (岩橋) に移動する大作戦は27日、 切断作業に入り、 巨木が3分割されトラックに積み込まれた。
現場では、 さまざまな場面に対応できるように大小10台のチェーンソーを用意。 切断は特殊伐採職人の狗巻 (いぬまき) 義博さんが担当した。 作業に入ると、 巨木から出た切りくずは1300年の経過を物語るようにお香のような匂いを周囲に漂わせた。
河川敷には、 切り離される一瞬を見届けようと周辺住民ら約50人が集まり見守った。 幹を切り離すのには2時間半ほどかかった。
作業を終え、 狗巻さんは 「ギャラリーが多かったのでプレッシャーがかかったけど、 仲間の応援もあり順調にいったよ」 とほっとした様子。 運搬は28日早朝、 その後に復元作業に入る。
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・和歌山県有田市出身の狗巻さんなら、このハナシは多分ご存じだろう。
ひょっとしてこの作業に関わられたかも?大きな川では大洪水や河川の氾濫で、しばしばこのようなことが発生する。いまは過去の大地震と津波のハナシで報道が賑やかだが、地震や川の歴史を研究している人には興味ある話題を提供してくれるモノだ。
この大楠のハナシはネットサーフィンをしていて偶然「有田川 古川に消えたむかし」から見付けたのもなのだが、偶然と云えば偶然、わたしの遠い祖先が紀伊徳川藩の有田川普請奉行を明暦元(1655)年から務め、途中他の奉行に転出したが、有田川が氾濫したので再び寛文元(1661)年有田川普請奉行を仰せつかっているし、古文書も遺されている。
わたしは祖先のことを調べようとしていたから、偶然というより祖先がわたしをしてそうさせたのかも知れない必然だったとも思われる。
「有田川 古川に消えたむかしむかしの」HP:アドレス
http://www.sky.sannet.ne.jp/a404/index.html
有田川の川底から掘り出された楠の大株 03.9.28撮影
有田川の上流に 夏瀬の森という常緑樹の森がありました。 この森は1500年前に洪水で流れて、 今、下流で次々に楠の大樹の幹が掘り出されています。 直径3mもある巨木が有田川の歴史を物語っているのです。 |
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