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2011年10月30日日曜日

熊野古道「道普請」募集、全国からボランティア243人駆け付け!

 観光立県を推し進める和歌山県だが、今回の台風12号は世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』のうち熊野三山・熊野古道がかなり大きな災害を被った。
 県や関係市町村は復旧に懸命で、「道普請」ボランティアも募った。この反響は予想以上に大きく当初予定の150人が最終的に243人に達した。
 わたしは地元の大災害に対し僅かばかりの義援金を募金するに止まったが、全国から熊野古道復旧の「道普請」ボランティアに、このように大勢のボランティアが参加してくれたことに、われわれ日本人には如何に自然を愛し歴史あるモノを保存して行こうという気持ちが強いことかと救われた気持ちを強くした。
ではこのことを新聞の報道記事から紹介しよう

◎熊野古道復旧の「道普請ツアー」に全国から243人AGARA紀伊民報 10.29)

 世界遺産・熊野古道を補修しながらガイドと歩く和歌山県主催のイベント「環境保全ウオーク」が29日、田辺市本宮町であった。台風12号で古道が被害を受け「修復に協力したい」と全国から応募が急増。
 当初予定の150人を上回る243人が参加した。県は「古道は安全に歩けるとPRしていきたい」と話している。


 台風12号豪雨による土砂崩れや橋の流失で、古道は各地で被害が確認されている。復旧が進み一部を除いて通行可能だが、道が荒れたり、石が転がったりした箇所もある。 イベントは大手旅行会社と協力して企画。参加募集中に台風があり、被害を知って申し込みが急増したため定員を拡大した。関西を中心に、東京都や神奈川県からの参加もあった。年齢は7~79歳と幅広く、約65%を女性が占めた。


山崩れで損傷した熊野古道

全国から参加したボランティア達









 

 参加者は、重さ約5キロの土の入った袋を持って本宮町伏拝を出発。200メートルほど歩いた地点から傷んだ部分に土を入れ、踏み固める「道普請」を行った。その後、発心門王子から赤木越コースで湯の峰温泉まで約10キロを歩いた。


 長女(10)、長男(8)ら家族4人で参加した会社員宮本昇さん(45)=大阪府豊中市=は「被災地に役立てたらと思い参加した。来る途中でバスから道路の崩れを見て被害を実感した。復旧に向け頑張っている和歌山に少しでも貢献できれば」と話した。


 ガイドを務めた熊野セラピストの生熊哲也さん(54)=那智勝浦町=は「古道復旧に全国からこんなに集まってくれてうれしい。作業をすれば愛着もわく。ぜひ、また来てもらいたい」と目を細めた。


 県観光振興課の山西毅治課長は「短期的にはイベントを通じ、古道は安心とPRしたい。先人が日常的に保全に努めてきた結果、古道は世界遺産に登録された。台風被害を機に、保全の大切さも全国に発信したい」と話した。


 「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録された道は300キロ超。県によると、大半が山中の土の道で、風雨で傷みやすく「常にどこかの補修が必要」という。


 2004年の世界遺産登録で古道を歩く人が急増。県は登録5周年を機に09年7月から企業や学校、ボランティアと連携した「道普請」制度を始めた。これまでに延べ約1万2千人が参加している。
        ◇               ◇
◎熊野古道の「大門坂茶屋」 来月1日から営業再開・和歌山産経・2011.10.29 )

 台風12号による豪雨の影響で休業中の那智勝浦町の観光施設「大門坂茶屋」が11月1日から営業を再開する。町観光協会は「平安衣装の体験などを楽しんでほしい」と呼びかけている




  大門坂茶屋は被害が大きかった同町市野々から熊野那智大社に向かう熊野古道にある木造の茶店風施設で平成12年春にオープン。女性向けの平安衣装体験のほか、オリジナルタオルや通行手形などの土産物を販売している。







平安衣装姿で熊野詣
  今回の台風で施設の被害は免れたが、近くに住む女性従業員4人が被災。自宅の後片づけなどに追われていたが、勤務に復帰できるようになり、茶屋を再開させることにした。 午前9時~午後4時の営業予定。
 町観光協会は「大門坂茶屋の営業再開は町の観光復興に向けた一歩で、秋の観光シーズンに間に合った」としている。問い合わせは同協会((電)0735・52・5311)。

2 件のコメント:

  1. おはようございます♪
    一向に進まぬ東北地方の復興の中、熊野のこのような復興の知恵は素晴らしいものですね。
    まさに、生きているのは人であり、風土を作るのも、また人でありましょう!
    知恵を忘れた復興は土建屋と利権屋を喜ばせるだけになってきつつあることを苦々しい思いで見ていた私に、希望の道を示してくれました。
    しげやんさん、ありがとうございます。

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  2. EYASUKOさん
    知識と知恵の相違は現場主義の立場に立てば、専門知識が
    豊富でも問題解決能力やコスト:効果等が備わらなければ
    まさに仰有る通になりましょう!
    熊野は黄泉返り=蘇りの国で、古代から蓄えたマグマが
    エネルギーとなるわれわれにとっても異郷の地です。
    現代版「小栗判官物語」になれるよう行政も必死です。
    折角の世界遺産登録の取り消しに会わないためにも・・・!

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