暦の上では今日が「節分」明けて明日が「立春」ですが、旧暦では今日が「元旦」です。
節分の鬼の面 |
”暑さ寒さも彼岸まで”、とは昔から言い慣わされた言葉ですから、まだあと1月半は寒い日が続くことかとおもいます。
しかし、この時期「三寒四温」といい、四歩進んで三歩下がる(365歩のマーチから♫引用)、という言葉があるのかどうか知りませんが、春にむかって歩を進めていることは確かでしょう。
今回初めての試みとして開催された「紀州海南ひなめぐり」イベントは話題を集めNHKテレビで放映されるなど、おだやかな日差しのなか、賑わいをみせている様子で、わたしも週末にはお天気の具合をみて散策しようと思っています。
そこで、それまでにツナギとして「ニュース和歌山」新聞の、おなじみ卯年に因む創作童話に戻って「ウサギ」さんから飛び跳ねる元気を貰いましょう。
”スプリング ハズ カム”ですから・・・!
今年の干支うさぎが主役 創作童話コンクール(ニュース和歌山・11/1/29)
優秀賞・藤田妙子審査員賞
『親分ウサギ』 智辯和歌山 小3年 林 夏帆さん
ワガハイは学校ウサギ。名前はピョン吉。
しかし、これは生とたちが勝手につけた仮の名前であり、ワガハイのように高級なウサギには合わない。
ワガハイの本当の名前は兎一朗(といちろう)というのだ。
実さいに子分のノラネコたちや、近所の犬たちはワガハイを見ると
「これはこれは兎一親分、お元気ですか」というのだ。
親分ウサギ |
学校にはワガハイのほかによぼよぼのじいさんのニワトリ「コケッコ」やカラフルで目立ちすぎるおしゃべりインコの「ピーちゃん」などがいる。
みんながワガハイをうやまい仲良くくらしていた。そう、カメの「ぞう吉」がくるまでは。
ぞう吉は陸ガメで、二週間前にこの学校にやってきた。ぞう吉は体が大きく、子供たちはぞう吉にのって遊ぶことができる。
たちまちぞう吉はワガハイをぬいて学校の人気者ナンバーワンとなった。
先生は、「仲良くしてね」といったが仲良くなんてできるはずがない。
その上、外国育ちのぞう吉は、朝っぱらから、「グッドモーニングラビットサーン」といって、気持ちよくねているワガハイを起こすのだ。
そんなことも知らない子供たちは、今日もぞう吉に乗るための行列を作っていた。そこに、一年二組の沢田先生があわててやってきて、子供たちに「ねえみんな、健人君どこに行ったか知らない?」と聞いた。子供たちはくちぐちに「知らない」といった。
子供が一人いなくなったらしい。ワガハイがぞう吉に「大変だ、早くさがさないと」というと、ぞう吉は「別に子供の一人ぐらいいいんじゃないですか?」といった。
まったくのんきなカメだ。
そんなのんきなやつにかまってられないと思い、ワガハイはくちぶえをふいて子分たちを集めた。すると町中から、ぞろぞろとノラネコや犬やカラスなどがやってきて、「兎一親分なにかご用でしょうか」と口ぐちにいった。
ワガハイは、「男の子が一人いなくなったらしいんだ。いっしょにさがしてくれないか」といって、カラスは空から、ネコは木の上やへいの上などをさがし、犬は近くの公園をさがした。
それをきいた子分たちは、ネコについて、男の子のいる木に急いだ。
そこでワガハイは「全員大声で鳴いて、先生に知らせろ」と言うと、「カーカーニャーニャーワンワン」の大合唱が始まった。
それをきいた先生は、あわててやってきた。そして、「あ、あんなところに健人くんが」といって、いそいで木にのぼって健人くんを助けた。
この学校がワガハイのおかげで平和になっていることを子供たちはだれもしらない。やっぱりぞう吉が人気ナンバーワンである。
でも、ワガハイは子供たちをせ中にのせるなんて、まっぴらごめんだ。
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おはなしボランティア「きいちご」代表の藤田妙子審査員…
ライバルが現れ、心穏やかではない中、子分をまとめて弱きを助ける親分。とても楽しそうに書けている作品です。
(以上ニュース和歌山より)
平素は、家のなかでゴロゴロとまるで「粗大ゴミ」同然のわたくしメですので、鬼同様追っ払われぬよう,精々「ゴマ」でも摺りまする今夕です!
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