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2011年1月23日日曜日

23日・春を呼ぶ古都奈良の風物詩「若草山の山焼きと花火」

「夜空焦がす炎に浮かぶ堂塔 古都・奈良の若草山焼き」

夕暮れ時の若草山から生駒山脈を臨む

 古都・奈良の冬の風物詩、若草山(奈良市)の山焼き(実行委主催)が22日、開催された。午後6時から打ち上げ花火は約600発で、直径320メートルの「尺玉」を昨年の倍に増やして打ち上げられた。
 点火は同15分からで、ほら貝や号砲を合図に消防団員ら約300人が一斉に火を付けた。

 当日は午前9時に春日大社の飛火野で「大とんど」があり、13時から山麓(さんろく)の特設ステージで「鹿せんべい飛ばし大会」(先着500人当日参加受付)や地元アーティストのライブなどがあった。

 県庁前では午後2時から、福井県との直売所交流イベント「奈良にぎわい味わい回廊」があり、同県特産の越前ガニやトマトが販売されるほか、海鮮イタリアン鍋、奈良の郷土料理「飛鳥鍋」がふるまわれた。

 午後5時ごろ、東大寺、興福寺の僧侶や春日大社の神職ら約40人が、同大社の境内で聖火をたいまつに点火。ほら貝の先導で近くの神社まで移動し、行事の無事を祈願した。

 午後6時、山頂付近から打ち上げられた花火に続き、消防団員らが一斉に枯れ草に点火すると、山肌の草地(約33ヘクタール)をなめるように赤い炎が燃え広がっていった。
 
 当日夕方には、約18万人の観光客らが、真冬の夜空を焦がす炎に浮かび上がる堂塔のシルエットに見入り、ため息を漏らした。

 山焼きは江戸時代ごろに記録が残っているが、発祥のいわれには諸説ある。約100年前から恒例行事として開催されている。

  「古都奈良の冬の夜空を焦がす若草山の山焼き」
手前は薬師寺

手前は今年解体修理が始まる薬師寺・東塔

若草山の山焼き


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