先週末6日(土)7日(日)と地元海南市でさまざまなお祭りが開催された。
その一つは室町時代に発祥の歴史をもち約400年の伝統を誇る地場産業の第22回「紀州漆器まつり」第14回「家具まつり」第7回「家庭用品まつり」が盛大に開催された。
江戸時代の名残をとどめる黒江川端通を歩行者天国にして「紀州漆器まつり」が開催、海南市総合体育館を会場にして「家具まつり」「家庭用品まつり」が大勢の買い物客で賑わった。6、7日の来客数は6万人(推定)にのぼったという。
それにもう一つ、今から約1350年前、斎明天皇の658年に謀反の罪を着せられ11月11日、紀州藤白坂で処刑された御年僅か19歳の悲劇のヒロイン・有馬皇子を偲び熊野への入り口ともいわれる熊野古道五躰王子の一つ、藤白神社境内にある「有馬皇子神社」で7日(日)「有馬皇子まつり」が催された(有馬皇子の命日11日に最も近い日曜日に開催)。
まつりの規模から言えば前者に到底及びもつかないが、古代史ファン、万葉ファンには魅力的な行事に相違ない。わたし自身「古代史ファン」「万葉ファン」でもあるので、今回は「有馬皇子まつり」を採り上げることにした。
今年の「有馬皇子まつり」は、下記の3部構成で開催されました。
日時:2010/11月7日(日)
①万葉ウォーク AM8時集合 8:30スタート
菩提房王子→禅林寺→千種神社まで西高野街道を約6キロ辿ります。
※打垣内正氏と雑賀紀光氏(紀州万葉集歌の交響曲作曲者と万葉集を主題とする画家)の作品展覧会、万葉植物園、歴史民俗資料館を見学後、藤白神社へ。
講師 村瀬憲夫・馬場吉久・山元晃・佐々木政一・土佐博の各先生方。
②有間皇子まつり
13:00~藤白神社内有間皇子神社で祭礼後朗誦します。
ゲスト出演 歌 西浦晴美 氏
演奏 島有美 氏
③ミュージカル「ー万葉ロマンー有間皇子」上演
開場:海南市民会館ホール
開演:PM2:30
藤白神社界隈は万葉集歌の古地としても全国的にも知られ、このブログでも8月25日「海南市に遺る万葉集歌」として採り上げたので参考にし一部重複することをお許しいただき話を進めたい。
◎有間皇子の史跡
藤白神社 (藤白地区)から熊野古道を南に向かった藤白坂の
登り口に悲劇の皇子、有間皇子の墓碑と皇子が詠まれた歌碑
がたっています。斉明天皇の658年有間皇子は、皇位継承に
からんで謀反をそそのかされ11月藤白坂で絞殺されました。
この有間皇子の墓碑とならんで、万葉学者の佐々木信綱先生
の筆による、万葉集に収められている有間皇子が詠んだ歌碑
があります。ここは、地元では、椿の地蔵さんと親しまれている場所です。
年中地元の人による香華が絶えません。
”家にあれば けに盛る飯を草枕 旅にしあれば椎の 葉に盛る” 有馬皇子(万葉集巻8)
藤白神社の境内には、有間皇子神社があり、毎年11月11日(直近日曜日)には、「有間皇子まつり」が催されている。
◎藤白神社・藤白王子・有馬皇子神社
万葉の時代、斎明天皇が、紀の湯(白浜町)に行幸の際、
この地を訪れ創建されたと伝えられています。
境内には、信仰の旅の道としてひらけた熊野古道九十九
王子の一つで、そのうち格式のある五体王子の一つであった
藤白(ふじしろ)王子跡がこの地にあります。
右・有馬皇子の死を悼んでのちに詠まれた万葉歌
658年若くして謀反の罪を着せられ、藤白坂で処刑された悲劇のヒロイン・有馬皇子を偲んで地元有志の手によって藤白神社境内に1981年に創建された「有馬皇子神社」
左・万葉歌詠唱団 右・ミュージカル「ー万葉ロマンー有馬皇子」劇団
雑賀紀光画伯「有馬皇子像」
2010年1月から綴ってきたブログをマイナーチェンジしました。09年にはアメリカで初の黒人大統領オバマが誕生し「CHANGE]という言葉が流行語となりましたし、わが国でも政権交替が行われました。 このブログでは歴史ある地元紀州の「温故」と「知新」に倣って、さらに一歩踏み込んだ「創新」を視点として「温故創新」を採り上げて参りましたが、「街おこし」に熱心に取り組まれておられる方々とも連携しながら、さらなる充実を図ってゆきたく、タイトルも[徒然なるままに地元の『温故創新』を訪ねある記]と、より視点を明らかにしました。 なにとぞ、従来にも増してご支援下さるようお願い申し上げます。
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しげやん^^こんばんは~^^
返信削除年末までいろんなイベントが盛り沢山ですね~
先日行った漆器まつりも楽しかったですよ~^^
また温山荘の菊花展もUpして下さいね^^
atitiは毎年藤白神社にお正月に参拝します^^
atitiさん
返信削除残念ながら今年の温山荘菊花展は中止になりました。
菊作りをする方が高齢化し後継者もないことから、会を
主催する「紀州秋香会」(会長・大東勲生)は温山荘の
菊花展を取りやめ和歌山城菊花展に合流したそうです。
そういうことだから来年以降も開催が危ぶまれます。
菊花展のような日本人にピッタリの行事が中止になる
なんて和風文化の衰退が危惧されます。悲しいことです。
ことしも年末まであと1.5ヶ月ですね!あっという間に
来年がやってきます。
atitiさん「眼精疲労」だって?元気すぎて飛び回り過ぎ
たりPCのし過ぎ、”過ぎたるは及ばざるごとし!”
何ごともホドホドに!元気をもらうatitiさんが、ダウン
では話にならないから、お大事にしてください。