「かきおうじ」
「かつらぎ町」は和歌山県の北東部に位置し、北に和泉山脈、南に紀伊山地を仰ぎ、町の中心部を東西に流れる紀の川の中流域に位置しています。
古代より飛鳥、平城京より多くの貴人、大宮人が紀の川を往来し、かつらぎ町の西端にある「妹山」「背山」や「船岡山」を詠んだ万葉の歌が数多く遺され、また高野山の地主神といわれる「丹生都姫神社」を始め白洲正子が「かくれ里」で採り上げた「天野の里」や「西行庵」など見所がいっぱいです。
「万葉の里」は別項でお話しすることにして、今回はいまが真っ盛りにある「串し柿」の里、四郷の風景と次回は今回で22回目を迎える「串し柿まつり」(11月23日開催)の昨年度スナップを掲載の予定です。
「吊し柿の里」四郷は、このブログで10月13日紹介した紀の川市名手にある世界的医聖「華岡青洲の里」から北東に約5km入った山間部にあり、いまの時期「串し柿」があたかも「玉すだれ」状に天日干しされている風景は壮観であり、山あいの景色とも相まって晩秋の風情を楽しめる鄙びた里です。
(柿の豆知識)
柿の年間出荷量は全国で約213,400トン(2008年)。主な産地は和歌山県(23%)や奈良県(13%)、福岡県(9%)などです。上位3県で全体の45%を占めます。
地元和歌山県の北東に位置する「高野山」をはさんで奈良県西吉野から和歌山県は高野山の西・九度山町・かつらぎ町にかけて柿の生産日本一を誇っています。
柿の品種数は 大まかには2種類に分けることができます。「甘柿」と「渋柿」です。それらが年々品種改良され今では1000種類を超えるまでになりました。
今回のテーマである日本一の「串し柿」の里、「かつらぎ町四郷」では12月中旬以降の出荷に向けて「串し柿」の生産が最も繁忙な時期を迎え、家族総動員で柿の皮を剥きまさに「ネコの手を借りたい」状況です。
「串し柿」は天日干し、雨がかからないようにビニール屋根を被せ、日にちの経過とともに吊し柿の色が淡い朱色から濃い赤茶色に変色し、水分が少なくなり甘味が増してゆきます。吊し柿の朱色の濃淡の変化の具合を確かめつつ画像をご覧下さい。
《秋の風物詩:四郷の里の串柿の珠すだれ》
(見頃は11月始めから11月20日頃)
かつらぎ町四郷の「串柿」は全国生産の80%を占めると云われ、約125万串作られています。
12月中旬頃から主に京阪神地区に出荷され、鏡餅(鏡)とみかん(珠)に串柿(剣)を三種の神器に見立て、関西のお正月を飾る縁起物として400年以上前から生産されています。
10個ずつ串刺しにされた串柿には「いつもにこにこ(2個,2個)仲睦(6つ)まじく共に白髪の生えるまで」との願いが込められており、毎年11月上旬には天日乾燥のため、青空をバックに幾重もの「柿すだれ」が四郷の里一面に広がる風景はまさに壮観、絶景です。
次回は「四郷・串し柿まつり」風景 (つづく)
しげやん^^こんばんは~
返信削除かつらぎの方は殆ど行かないのでこのようにブログで見せていただけるのはうれしいです^-^
しげやんとこはお正月に鏡餅の上に飾りますか?
atitiは全くしません^-^ワハ
昔の方が飾ったかな??!!
atitiさん
返信削除しげやんかつて住金系の会社に勤めていたとき高校生の求人で五条から和歌山県の高校全部を求人活動で訪問したことがあります。随分前のことになりますが、地理はいまでも頭に入っています。この辺りだと笠田高校があります。
お正月のお飾り、これには謂れがあります。三種の神器を
ご存じでしょう!
これに見立てて鏡餅(鏡)ミカン(玉)串柿(剣)の代用です。日本の伝統的慣わしです。もちろん家でもやります。