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2011年11月3日木曜日

「文化の日」に想う!ー文化と文明についてー

◎11月3日・「文化の日」(明治天皇の誕生日・元「天長節」「明治節」)
 
 文化の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)第2条によれば、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としている。
1946年(昭和21年)に日本国憲法が公布された日であり、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法で「文化の日」と定められた。日本国憲法は、公布から半年後の1947年(昭和22年)5月3日に施行されたため、5月3日も憲法記念日として国民の祝日となっている。

休日としては、1873年(明治6年)に公布された年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム(明治6年太政官布告第344号)以降1911年(明治44年)までは天長節、1927年(昭和2年)に改正された休日ニ關スル件(昭和2年3月4日勅令第25号)以降1947年(昭和22年)までは明治節として、明治天皇の誕生日による休日となっていた。
1948年に「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として国民の祝日に定められました。

・「文化を称える日」
 1946年に、平和主義・国民主権・基本的人権を宣言した新憲法に基づき、この日を記念日にしました。現在でも文化の日には文化を称える行事として、皇居で文化勲章の授与式が行われます。また文化の日を中心に、文化庁主催による芸術祭が開催されています。
・「新しい祝日」
 文化の日には、日本において文化の発展に功労のあった人々に文化勲章が授与され、また文化功労者および各種褒章の受賞者の伝達式などが行われます。
 文化勲章は1937年に制定され、紀元節(2月11日)、天長節(4月29日)などに表彰式が行われてきましたが、戦後の1948年以降、毎年11月3日の「文化の日」に贈られています。
・「文化勲章の授与式」開催
文化勲章
 11月3日、皇居では文化勲章の授与式が行われます。授与式では「国家又は公共に対し功労のある方、社会の各分野における優れた行いのある方などを表彰するもの」として、勲章及び褒章があります。文化は永遠であるべきとの意向で作られた常緑樹の橘を模した勲章と、褒章として終身年金(350万円)が贈られます。


 文化の日にあたり美術館・劇場に足を運んだり、実際に何か創作してみたりする事も、人生を豊かに過ごすための手段の一つかもしれません。自由と平和を愛し、よりよい日本文化を形成していきたいものです。

(一口メモ・「文化と文明」について 
 これを端的に表現した言葉は司馬遼太郎の「アメリカ素描」の一節で述べられている次の言葉に凝縮されています。

「人間は群れてしか生存できない。その集団を支えているものが、文明と文化である。いずれも暮らしを秩序づけ、かつ安らげている。」


 ここで、定義を設けておきたい。文明は「誰もが参加できる普遍的なもの・合理的なもの・機能的なもの」をさすのに対し、文化はむしろ不合理なものであり、特定の集団(たとえば民族)においてのみ通用する特殊なもので、他に及ぼしがたい。つまりは普遍的でない。


 例えば青信号で人や車は進み、赤で停止する。この取り決めは世界に及ぼしうるし、げんに及んでもいる。普遍的という意味で言えば交通信号は文明である。逆に文化とは、日本でいうと、婦人がふすまをあけるとき、両ひざをつき、両手であけるようなものである。立ってあけてもいいという合理主義はここでは成立しえない。
 不合理さこそ文化の発光物質なのである。同時に文化であるがために美しく感じられ、その美しさが来客に秩序についての安堵感をもたらす。ただし、スリランカの住宅にもちこむわけにはいかない。だからこそ文化であるといえる。( 以下省略)

 話がそれるが、わたしは言葉の概念を把握するのに,日本語ではよく分からないときには英語で字引を引いてみる。明治になって新しく西欧から持ち込まれたものの言語は英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語あたりからだが、その元はラテン語に辿り着く。

したがって、英語の元はラテン語からきているので、古くからの意味を未だに伝えてくれると思う。参考まで英訳を挙げると・・・
・「文化」・Culture=内面的、精神的な面が強い。元は耕すことから来ている
・「文明」・Civilization=外象的、物質的な面が強い。都市や国家を表す

でも、「Culture=文化」を「自然を征服する」という驕り高ぶった考え方だけは断じてやめて欲しい。人間の頭と手で拵えた「原子力」は、いまやモンスターとなって暴れ回り、お偉いハズの学者や政治家の先生方の手に負えないではなかろうか?
科学の世界で人間の倫理性を欠いた発明や発見は人類を滅亡の彼方に押しやる以外にはないようだから・・・!

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