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2019年9月11日水曜日

日本の名字1、2位タッグ 海南「鈴木」×佐野「佐藤」

日本の名字1、2位タッグ 海南「鈴木」×佐野「佐藤」



日本人に多い名字「鈴木さん」と「佐藤さん」が、まちおこしでタッグ――。 

「佐藤姓ゆかりの地」としてプロジェクトを立ち上げた栃木県佐野市の一行が9日、鈴木姓発祥の地とされる和歌山県海南市を訪れ、地域の活性化に向けて連携する親書を交わした。今後、名字をルーツにしたまちづくりに取り組む両市が協力することで話題性を高め、相互の発展を目指す。

2018年8月8日公表の明治安田生命全国同姓調査によると、全国の佐藤さんは1位の約192万人、鈴木さんは約182万人で2位。佐藤姓は平安時代に佐野に居城して活躍し平将門の乱を鎮めた藤原秀郷(ひでさと)が始祖と考えられている。

両市職員は、佐野市の人口約12万人のうち鈴木さんが佐藤さんの700人より多い1000人、海南市は人口約5万人(7月末現在)のうち佐藤さん56人、鈴木さん150人(8月末現在)との人数構成にも注目。人口減少傾向に歯止めをかけ、移住、定住者を増やしてまちの振興を図りたいとの課題も同じくしていることから、互いに地域と多様な関わりが生じる「関係人口」の増加を目指す。

「関係人口」の創出と拡大は、定住や交流とは別に、地域外の人が地域づくりの担い手になることを期待するもので、国も関連事業を推進。佐野市では「『佐藤さんゆかりの地』聖地化による関係人口増加プロジェクト」を立ち上げ、8月下旬に内閣府に認定されている。

海南市では1998年の第1回「鈴木サミット」を皮切りに、さまざまなイベントを実施。全国から観光客を呼び込もうと、ルーツとされる藤白神社内の「鈴木屋敷」の復元事業に取り組んでいる。

佐野市のプロジェクトには、海南市と連携することで事業の話題性の強化を図り、ふるさと納税による財源を確保し、「佐藤さん組織」の自律的運営でゆかりの地、「唐沢山城跡」の再興を推進することなどが盛り込まれている。

この日、佐野市総合政策部都市ブランド戦略担当の職員、吉田直生参与らは、同市のゆるキャラで2013年コンテストでグランプリに輝いた「さのまる」を伴って海南市役所を訪問。両市職員が鈴木姓、佐藤姓それぞれのスポーツ選手、高級フルーツなどを交互に挙げ、押しも押されもせぬPR合戦でヒートアップしたが、最終的には「さのまる」と海南市の「海(かい)ニャン」が持ち前の愛らしさで融和ムードへ導いていた。

親書を交わした神出政巳海南市長は「連携は相乗効果による話題性の強化が見込まれ心強い」、吉田参与は「海南市の先進的な取り組みの指導を仰ぎたい」と話していた。


地域の活性化へ連携を図る海南市(左側)と佐野市
地域の活性化へ連携を図る海南市(左側)と佐野市

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