伝統技にふれる2日間
漆器の全国4大産地の一つ、海南市黒江地区の川端通りで11月の第1土日に開かれている恒例の「紀州漆器まつり」。今年は地区内のトンネルが工事で通行止めになっている影響で、同市船尾の温山荘公園に場所を移し、1日(土)と2日(日)に実施される。
伝統の技が光る紀州漆器、お気に入りの一品との出合いを求めて出掛けてみませんか。
盆に重箱、賞状額
紀州漆器協同組合の田村彰男専務理事「毎年2日間で、京阪神一円から約6万人が訪れます。最近は漆器離れが進んでいますが、樹脂を使った製品には食器洗い機や電子レンジに対応した物もあります。実際に手にして、紀州漆器の良さを肌で感じ、そして使ってもらいたいですね」 |
「平成元年に始まったんで今年が26回目。数えやすいでしょ!」。威勢良く教えてくれたのは紀州漆器協同組合の田村彰男専務理事。黒江の町並みと地場産業の漆器をアピールしようと始まった催しのメーンは、産地問屋による大漆器市だ。
約20店のテントには、盆を筆頭に、重箱、汁椀、菓子鉢、賞状額や写真立てなど多彩な商品がずらり。「値段は市価の3〜5割引きです。11月ということもあって、正月用品に買い求める人も多いですね」
子どもたちに人気なのが「ちびっこ絵付け体験コーナー」。参加無料で、作品は持ち帰りOKだ。両日午前、午後の1回ずつ。希望者は当日会場で配られる整理券をしっかりゲットしよう。
黒江の町 散策も
会場内の特設ステージでは同市の無形民俗文化財に指定されているつつてん踊りのほか、地元中学生の吹奏楽演奏、ジャズダンスなどが披露される。また、うまいもの横丁と題した飲食ブースが並ぶ。
温山荘公園だけでなく、うるわし館も会場となっている。こちらでは紀州漆芸作家展や蒔絵体験(盆小=700円、盆大=1000円、弁当箱=1400円)がある。また、カヌーやポストなどに漆塗りの技術を駆使して塗装した作品を毎年出品している同組合青年部は今年、巨大びな用のひな台と柵を制作。同館で展示する。「うるわし館に足を伸ばし、黒江の町並みもぜひ見て帰ってほしいですね」と田村さん。
なお、同じく海南の地場産業をアピールしようと、「家庭用品まつり」も1日と2日、同市大野中の市総合体育館で開かれる。 |
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